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2013年4月13日 講師:木佐貫 治彦 ・ 高橋 伸彰

「中央公論」編集長と著者が語る

 私(高橋)が『中央公論』に初めて投稿したのは1987年、今から26年前のことである。投稿して驚いたのは、他のメディアから寄せられる反響の大きさだった。掲載されたとたん、経済誌からのインタビュー、英字紙からの原稿依頼、出版社からの執筆打診、テレビ局からの出演依頼など、一夜にしてシンデレラになったのかと錯覚するほど多くの照会が寄せられた。その当時、論壇と言えば総合雑誌だったのである。
 それ以来、私の文章と思考は『中央公論』によって鍛えられることになった。政府系の銀行を45歳で辞めて、大学に職を得ることができたのも『中央公論』のおかげだと感謝している。今回、講師としてお招きする木佐貫編集長とは、同氏が編集部員の時代から20年以上のお付き合いになる。また、現在も『中央公論』には「通説の墓碑銘」というタイトルで書評を連載中であり、引き続き拙稿を編んでいただいている。
 雑誌『中央公論』の創刊は1887年(明治20年)。前身である『反省会雑誌』を京都西本願寺普通教校で創刊したのが始まりだと言う。その意味で京都とも縁の深い総合雑誌である。インターネットの普及で苦戦を強いられている総合雑誌だが、その編み方と読み方の神髄を木佐貫編集長と共に探ってみたい。
(高橋伸彰)

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