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2016年7月16日 講師:岡野 英之

武装勢力は国境を越える〜シエラレオネ内戦の事例から

 西アフリカに位置するシエラレオネは1991年から2002年にかけて内戦を経験している。この内戦は「世界一寿命が短い国」という表現とともに伝えられたり、反政府勢力が住民の腕を切り落とすという蛮行を行ったことで有名であるため、聞いたことがある方もいるかもしれない。  サブ・サハラ・アフリカでは1990年代に多くの内戦が発生した。そうした内戦の多くでは、武装勢力が隣国を後方基地として使ったり、隣国を通して物資を補給したりしている。ある国の武装勢力(反政府勢力)を隣国の政府が支援していることさえある。一国の内戦にも「国際関係」が見えてくるのだ。 では、いかにして武装勢力は隣国を利用し、必要物資を手に入れ、戦闘員を動員しているのか。シエラレオネ内戦の発生は、隣国リベリアの内戦(1989-96年、2000‐03年)と無縁ではない。リベリアの諸勢力とシエラレオネの諸勢力は時には協力関係を構築している。本講座では、講師が実際に武装勢力の幹部や戦闘員から聞き取った証言をもとに、シエラレオネ内戦中に何が起こったのかを紐解いていく。

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