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2019年4月6日 講師:荒木 穂積

平和創造と障害児教育
-ベトナムでの30年の経験から-

私とベトナムとの関わりはベトナム戦争終結(1975年)後の1979年に「国際障害者年ベトナム障害児教育調査団」メンバーとして、ハノイ、ホーチミンを訪問・視察したことがきっかけである。以来、40年になる。最初の20年は、ホーチミン市で「ベトちゃん、ドクちゃんの発達を願う会」のメンバーとして、2人の発達診断や療育プログラムの作成に協力した。また、「ベトちゃん、ドクちゃんだけでなく」と障害児教育・福祉分野の専門家養成と交流に取り組んできた。後半の20年は、ハノイ市でハノイ師範大学と立命館大学との大学間協力を基礎に、障害児教育の専門家養成や発達診断と療育プログラムの技術移植のプロジェクトに取り組んできた。現在は、ベトナム枯葉剤被害者協会と協力して障害者職業訓練専門家養成プロジェクトの活動をすすめている。「戦争は障害発生の最大原因である」というのは1981年国際障害者年行動計画で国連が強調したことである。現在では、障害者をはじめ少数者を排除しない社会、「インクルーシブな社会」の実現を国連はよびかけている。障害児・者の発達保障を通じた平和創造の道行きについてささやかなこれまでの私の経験してきたことをご紹介できればと考えている。     


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