モータースポーツの魅力を多くの学生に知ってほしいと、さまざまな活動に挑戦している松田さんは、創部68周年の体育会自動車部に所属している。

大好きなクルマに関わりたいと自動車部に入部後、「せっかく自動車関連企業に積極的にアプローチできる団体なのだから、部のよりよい環境を整えるため、この接点をもっと生かしたい」と思ったという。先輩も賛同してくれ営業活動を開始したが、最初は断られ続けたと振り返る。あまり背伸びせずに、自分らしさ、学生らしさをアピールし粘り強く交渉を続けた。また、企業のことを理解する上で、会社法など学部で学んでいることが役に立つこともあったという。このような松田さんの努力と情熱が伝わり、今では12社とのスポンサー契約を獲得した。

2年後、最強チームを目指し

営業活動開始と同時に、部員を集めることにも着手した松田さん。同回生が2人だけで部の存続危機に直面し、「なぜクルマ好きが集まらないのだろう」と考えるようになり、新入生歓迎時期には、実際にクルマに同乗してもらい、エンジン音やスピードを感じてもらうなどの演出をした。結果、2016年11人、2017年は15人の部員確保に成功している。

来場者を魅了する、大規模イベントを開催

学内にとどまらず学外でも「学生にクルマに触れてもらい、クルマの魅力を伝えたい」と考え、2017年4月、関西初となる「全関西大学合同新歓フェスタ」を泉大津フェニックスで開催。自動車関連企業約30社と関西12大学の自動車部の協力のもと、高級スポーツカーの展示や同乗走行体験、デモカー走行などを実施。当日は約600人の来場者があり、身近なクルマとは違うクルマの魅力を感じてもらえたという。また、企業にとっても学生と接点を持つことができ、双方にとってメリットのあるイベントとなった。「学生主催の初めてのイベントで、こんなに大規模で開催できたのは、協力企業のおかげです。今後も引き続き開催していきたいです」と感謝と今後への意欲を語る。

自分が感じたワクワク感をみんなにも感じてほしい

自動車部は、自分たちで整備した所有車を用いて、ジムカーナ(サーキットでタイムを競う)、ダートトライアル(未舗装路でタイムを競う)、フィギュア(コンパクトカーやトラックの運転技術を競う)などの大会に参加している。大会に出場できるドライバーは各大学3人。他のメンバーは整備やサポート業務に専念することになる。「せっかくクルマの魅力を知ってもらっても、クルマを運転しなければモチベーションがあがらないのでは」と考えた松田さんは、同年8月、神戸スポーツサーキットを会場にした「オール関西カートイベント」も実施した。会場ではカート体験走行はもちろん、日本初上陸となるRed Bull主催のピットストップ・チャレンジ(タイヤ交換タイムトライアル)の関西大会の実施や、SUPER GTドライバーによる体験走行など、このイベントでも独自企画を成功させた。「ピットストップ・チャレンジを実施できたので、ドライバーだけでなく、整備士などのサポートスタッフの面白さも感じてもらえたと思います」と手ごたえを口にする。

華麗な技術でサーキットを駆け抜ける

営業活動に奮闘している松田さんだが、この夏はドライバーとして「全日本エコドライブチャンピオンシップ2017(※)」で学生の部準優勝、一般の部でも3位という成績に大きく貢献した。「最近入賞から遠ざかっていたので、準優勝の喜びをみんなで分かち合えたのは、本当に嬉しかったです」と笑みを浮かべたあと、「次はジムカーナ、ダート、フィギュアそれぞれの選手権大会で上位入賞を目指すために、運転技術や整備の知識を向上させたいです」と表情を引き締め、抱負を語った。

(※)鈴鹿サーキットで開催され今年で10年目になる。「チャレンジRound」「サーキットRound」「テクニカルRound」があり、Round毎に異なるコースおよび車種が設定される。3種類のRound結果(燃料とタイム)によるポイント合計で順位を確定する

PROFILE

松田 稜さん

愛知高等学校(愛知県)卒業。小学4年から中学3年まで野球、高校3年間は剣道に打ち込む。クルマ好きの父の影響で幼い頃からモータースポーツに触れて育つ。鈴鹿サーキットデビューは高校3年。自動車部のドライバーとしての大会実績は3戦だが、鈴鹿のコースを把握しており、今年のエコドラ準優勝に大きく貢献。現在、学内でのモーターショー開催に向けて、学内外との話を進めている。湯山智之教授のゼミに所属し国際法について学び、野球サークルとバドミントンサークルにも在籍。海外旅行が趣味で、次はアメリカ横断とネパールに渡航予定。

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