ついに悲願達成の瞬間が訪れた。今年11月に行われた「第63回全日本学生拳法選手権大会」で、立命館大学日本拳法部女子団体は立命館大学史上初の優勝を飾った。 女子主将を務めた岡崎さんは、「団体で優勝することを目標とし、練習に打ち込んできました。皆で戦い勝ち取った優勝は本当に嬉しかったです」と喜びをにじませた。

悔しかった日々を乗り越え、掴んだ栄冠

強烈な突き・蹴りなどで1本を取る日本拳法。1対1の3分間3本勝負で2本先取した者が勝者となる。団体戦は3人制で行われるが、過去に岡崎さんは「自分が勝っていれば優勝できたのに」と思う場面に何度も遭遇した。2016年度、2017年度の同大会はともに準優勝。あと一歩のところで優勝を逃し、悔し涙を流し続けた。本大会の2カ月前に出場した「第31回全日本拳法女子個人選手権大会(日本拳法総合選手権大会)」では、思い通りに体が動かず、準決勝で敗戦し連覇を逃した。「このままではいけない」と思い、自身の足腰の弱さに課題があると感じた岡崎さんは、この日を境に下半身強化トレーニングを実施し始めた。また、敗戦した相手の動画研究だけでなく、いつもは見ない自分の負けたときの試合や接戦だったときの動画を見て、自分の弱点と向き合った。練習時間外でも、ミット打ちの自主練習を女子部員全員で行うなどし、部全体でもモチベーションを高めた。個人では、練習前後にはトレーニングジムに必ず行く習慣をつけた。練習を積み重ねることで精神面の強さにも磨きがかかり、ネガティブな発想をしなくなったという。 勝つために必要な研鑽を積んだ結果、遂に部創設以来の悲願であった、全日本学生拳法選手権大会での女子団体の優勝につながった。「努力は裏切らないことを実感しました」と話す岡崎さんの言葉からは強い説得力を感じた。

日本拳法を、世界へ、未来へ。

日本拳法を始めたきっかけは、お兄さんの影響だった。最初に日本拳法を見たときから道着のかっこよさに惹かれ、すぐに道場への入門を決意。高校へ進学する際、ルールの大きな変更があり、得意とするスタイルを変更せざるを得なくなり、一時は、辞めたいと思ったこともあったという。それでも続けてこられたのは、道場の先生が熱心に教えてくれたことに対する感謝の気持ちや、ご両親に試合で勝つ姿を見せたいという思いがあったから。昨年5月には「日本拳法フランス国際大会2017」に出場した彼女は、海外での日本拳法の知名度が上がっていることを知り、より多くの人たちに知ってもらいたいと思うようになったという。卒業後は仕事をしながら、まずは自身がお世話になった道場の子供たちに拳法を教えていきたいと話す。 立命館大学日本拳法部は今年創部64年目(女子部創部11年目)を迎え、女子団体での優勝は誰もが待ち望んでいた結果だった。それを見事実現させた彼女の背中を見た後輩たちは、あくなき勝利への意志を受け継いだに違いない。今後の日本拳法部の更なる活躍にも期待が高まる。

PROFILE

岡崎 慧さん

大阪商業大学堺高等学校(大阪府)出身。日本拳法部に所属。小学2年で日本拳法親和会に入門し、中学3年のときに「第29回全日本拳法少年個人選手権大会」で優勝。高校の3年間は「全日本拳法女子高校個人選手権大会(全日本総合選手権大会)」と「全国高等学校日本拳法選手権大会」でそれぞれ2度の優勝経験がある。阪神タイガースの糸井嘉男選手のファンで、甲子園へ行って応援するのが好き。趣味は旅行と抹茶のスイーツを食べること。

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