7人制ラグビー“セズンズ”は、15人制のラグビーと同じフィールドで、7分ハーフで行われるオリンピック種目競技だ。体育会ラグビー部に所属する藤井さんは、U25日本代表として2019年7月にイタリアで開催された「第30回ユニバーシアード夏季競技大会2019」に出場。フォワードのフッカーとして全試合に出場し、初の金メダル獲得に貢献した。

世界大会で経験を重ねる

「セブンズは、個人個人が輝ける一方、それぞれの責任も重く、常に緊張感を持たなければならない。その緊張感が楽しい」と藤井さんはセブンズの魅力を語る。高校3年生のとき、初めてユース日本代表に選出され、「第3回ユースオリンピック競技大会アジア予選」で優勝。「ユースオリンピック競技大会」の出場権を獲得した。大学入学後、2018年10月に「第3回ユースオリンピック競技大会」に出場し、銅メダルに輝くなど、結果を残してきた。そして、同年11月には、日本代表に選出され「HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ第1戦ドバイ大会」に出場を果たした。初めてトップレベルの世界大会を経験し、「自分の力が通用した部分もあったが、ひとつのミスや反応を怠ると、失点や負けにつながると痛感した」と振り返る。半年前から合宿に参加し、臨んだ7月のユニバーシアードについて「今回のチームは、アタックを得意とするチームだったため、デイフェンスは、自分がやらなければいけないと意識していた。苦しい試合が多く、必死に走って勝てたので、勝った喜びが大きかった」と優勝の喜びを語る。

1回生の頃は、セブンズの日本代表として活躍する一方、プレッシャーを感じた時期もあったという。大学チームでプレーする中で、「昨年は恥ずかしいプレーはできないと、気負いすぎた時期があった。今のように自信がなく、堂々としていなかった」と当時を振り返る。今では、プレッシャーを感じることもなくなり、「1回生の頃に比べて自信がついた。セブンズは、1日で2.3試合行われることもあるが負けても気持ちを切り替えられるようになり、体格の大きい海外選手との対戦でも恐怖心がなくなり、思いっきりいけるようになった」と、自身の成長を話す。

さまざまな経験を糧に、チームに貢献したい

「15人制では、前に出て激しいタックルを求められるが、セブンズでは、強いタックルよりも止めるタックルをしなければ負けてしまう。止めるデイフェンスが自分の強み」と話す。現在は、フィジカル強化のためにトレーナーからもらったウェイトメニューを自主的にトレーニングしたり、食事のアドバイスを受け、食事にも気を配ったりしているという。「セブンズと15人制ラグビーは、別の競技のよう」と話すように、試合の感覚がまったく異なるため、日本代表合宿中も、大学チームの練習動画やミーティング動画を観るようにし、大学チームに貢献したい、と強い思いを持つ藤井さん。昨年は15人制ラグビーでは、力不足を感じ、満足のいくプレーができなかったと感じていたが、今年は「自分のプレーが通用していると感じ、いい感触をつかめている」と話す。「体は昨年より大きくなったが、能力が大きく変わったわけではない。自分の気持ちが強くなり、その気持ちや覚悟がプレーに出ていると思う」と、この1年の成長を実感している。世界の舞台での経験を糧に日々成長を続ける藤井さんのプレーにぜひ注目してほしい。

PROFILE

藤井 健太郎さん

伏見工業高等学校(京都府)卒業。高校2年生で「アシックスカップ2016第3回全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会」にて準優勝。大学では、1回生の頃からレギュラーとして試合に出場。15人制ラグビーでのポジションは、ウィング。試合前は、自然体で臨めるよう、笑って過ごすようにしているそう。休日には美味しいものを食べに行き、リフレッシュする。

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