6月27日、衣笠キャンパスにおいて異文化体感型ファッションショー「Rits Collection」が開催された。民族衣装を着て、スポットを浴び、ランウェイを歩く1回生。その裏に、スタッフとして、1回生やスタッフに指示を出す染谷さん、そして司会進行で会場を盛り上げる山田さんの姿があった。このファッションショーは、国際関係学部1回生のサブゼミナールの活動の一環として行われた。企画、主催したのは、新入生の大学生活をサポートする役割を担う国際関係学部自治会オリター団(以下オリター団)の、染谷さん、山田さんが所属するサブゼミ局。「6月末、大学生活にも慣れ、クラスの仲も深まる時期に、より団結力を高め、楽しんで異文化への理解を深めてもらいたい」と、企画した。


オリター団は、1回生の基礎演習の各クラスを5、6人ずつで担当し、週1回のサブゼミナールで大学生活への不安を解消する活動などをしている。学生同士の交流を深めてもらうため、11クラス合同でゲームやスポーツをしたり、定期試験対策や留学について学ぶ企画も行ったという。

自分たちの手でつくり上げていくことの難しさを実感

本格的に準備を始めたのは開催の約1カ月前。自分たちで開催するイベントは初めてのことで何から準備していいかわからない、という状況からのスタートだったと振り返る2人。主体である1回生は、クラスごとに好きな国や民族について学び民族衣装を作成し、モデルや観客として参加、オリター団は会場の準備や音響、照明などを担当した。ランウェイをつくるため、過去に学内でファッションショーを開催したファッションサークルに話を聞き、大学にある機材などを探しまわった。劇団にコンタクトをとり、音響や照明の指導も受け、毎日遅くまで準備に奮闘したという。「時間もかかり、膨大な作業に追われ、無事に本番を迎えることができるか不安もありました。それでも頑張れたのは、1回生の頑張る姿を見て、それを無駄にはできないと思ったからです」という染谷さん。そして、2人が所属するサブゼミ局のメンバーだけでなく、61人のオリター団がスタッフとして一丸となって、支えたファッションショー。会場は大きな盛り上がりをみせた。

「何かを企画してつくり上げることの大変さを実感しました。しかし、1回生たちの楽しかった、という声を数多く聞くことができ、苦労も報われました」と笑顔で語ってくれた山田さん。染谷さんは「スタッフが61人という大人数で人の上に立つことの大変さや多くの人に物事を伝えることの難しさを感じました。それと同時に、新しいことを企画する楽しさを知ることもできました」と今回の経験を振り返った。

「今年は、新しいことをたくさんやってみよう」と、考えていたオリター団。今年初めての試みはファッションショーに限らず、各クラスで作成したちぎり絵を合わせて、ひとつの大きな絵を作り上げるという企画にも挑戦した。1回生とオリター団が作り上げたちぎり絵は、国際関係学部生が学ぶ恒心館のラウンジに飾られている。

2人のオリター団としての活動は7月で終了する。「初めてのことにチャレンジし、その大変さも実感しました。それでもやり遂げた達成感は大きい。だからこそ、次年度のオリター団も1回生のためにも新しいことにはどんどんチャレンジしてほしいです。そして”Rits Collection”をより大きなイベントとして来年も実施してほしいと思います」と、後輩への期待を語ってくれた。

PROFILE

染谷安奈さん

大阪府立千里高校(大阪府)卒業。2016年3月から国際関係学部自治会オリター団に所属。
2015年4月からソフトボールサークル「Mirage」に所属。週2回、練習を行いセカンドでプレーしている。

山田沙季さん

京都市立紫野高校(京都府)卒業。2016年3月から国際関係学部自治会オリター団に所属。
2016年8月から2017年6月末まで、交換留学生としてノルウェーへ留学を予定している。

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