11月26日、茨木駅前にて、「いばらき光の回廊~冬のフェスティバル~」が始まった。このイベントは茨木市や茨木商工会議所、観光協会などが主催する、地域の方たちのふれあいの場、夢の空間づくりを目指し行われているものだ。そのイベントのひとつとして、「光の森~輝くバルーン~」や「輝くフェイスペイント」を行ったのが、RIPPのメンバーたちだ。RIPPは「立命館大学の学生と茨木市をつなぐ」ことを目的に、学生が地域の方と連携してイベントを行ったり、茨木市のマップを作る活動を行っている。

RIPPの代表を務める根津さんは、1回生のころ先輩から誘われ、活動を始めた。地域の魅力や地域の人々の思いを伝え、地域を盛り上げる活動に興味を持ち、大学内だけでは関わることのない、地域とのつながりができることはとても貴重なのではないかと感じたからだという。RIPPでは、週に1度のミーティングで企画の提案やイベントの準備、「茨木市を学生と考える会」などの茨木市や商店街の会に参加して茨木市の問題解決のためのアイデアだしなどを行っている。メンバーが「やってみたい、面白い」と思ったことに積極的に取り組んでいるが、ただ「やりたい」だけではなく、「茨木だからこそできること」「立命館大学としてやる意味があること」を意識しているという。

思うような結果にならないことへの悔しさ

「いばらき光の回廊」には、昨年も学内の他団体と共同での企画を行ったが、今回は、RIPPだけで企画にチャレンジし、RIPPの4人のメンバーに、ワークショップ担当メンバーとして募集した1回生8人が新たに加わり、10月から本格的に始動した。「光の回廊」は光を利用したイベントであることから、身近に宇宙を感じてもらい、これをきっかけに茨木市のプラネタリウムに足を運んでもらいたいという思いから、「宇宙」をテーマに「光の森~輝くバルーン~」を、そして光の森の中で一般の方も光るものを身に着け空間の一部となる体験をしてもらえれば喜んでもらえるのではないかと、「輝くフェイスペイント」を企画した。輝くバルーンは、LEDライトを約200個ものバルーンの中にいれ、そのバルーンを空中にあげたり、水辺に設置した。地面には星座の形に小さいバルーンを配置し、地上のプラネタリウムを作った。何度も試作を繰り返したものの、風の影響を受けたりと思うようにならないことが続いた。スケジュール管理の問題や人数不足、天候などさまざまな問題があったなか、全メンバーが「もっとできたのでは」という悔しさが残ったと振り返る。しかし、来場者からは「光る風船を初めて見た。とてもきれい」という嬉しい言葉を聞くこともできたという。「輝くフェイスペイント」は、RIPPメンバーのサポートの中、1回生を中心に試作や当日の運営を行った。さまざまな種類のパウダーや絵の具の中から、安全性や光り方を考慮し、何度も試作を繰り返し、実施にこぎつけた。当日は150枚の整理券がなくなり、多くの子どもたちに楽しんでもらうことができた。まだ経験の浅い1回生とともに企画を作り上げることや、自身も企画をすすめながらサポートしていくことは難しく、学びの多い挑戦だったと根津さんは振り返る。

これまで、茨木市や学内の問題を解決するために活動を行ってきたRIPPだが、今後は学生により茨木市のことを知ってもらうため、気軽に参加できるイベントやワークショップを行っていきたいという。さまざまな企画を提案しても実現していくことはとても難しい。それでも学生と地域の架け橋となるべく、日々、活動に取り組んでいる。根津さんは、「学生がもっと茨木に興味を持ち、イベントなどに自然と足を運ぶようになってほしい」と今後の展望を語った。

PROFILE

根津美里さん

立命館宇治高等学校(京都府)卒業。 趣味はカメラ、旅行、ピアスを手作りしてネット販売するなど幅広い。RIPPの活動を通して学生や職員、地域の方などさまざまな人と積極的交流を行っている。外国語学習サポートを行うSUP!にも所属している。

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