体育会少林寺拳法部の岩本さんが、2016年10月に行われた「少林寺拳法全国大会」単独演武男子級拳士の部で3位となり、今年の夏、カリフォルニアで開催される「少林寺拳法世界大会」への出場権を獲得した。少林寺拳法を始めてまだ1年半にも満たない岩本さん。「全国大会に出場、ましてや世界大会への出場なんて想像もしていなかったです」と笑顔で語ってくれた。

学生時代にしかできないことをやりたい

小学校から中学校までは空手をしていた岩本さんだが、そこでは良い成績を残すことはできなかった。大学に入学してからは、友人たちがサークルの仲間たちと楽しんでいる様子をみて「自分も学生時代にしかできないことをやりたい、今の学生生活を変えたい」と思いつつも、アルバイトばかりの毎日を送っていた。あるとき、経験者である友人に誘われ、初めて少林寺拳法を目にした。空手をやっていた頃を思い出し、すぐに「自分もやりたい」そう感じた。しばらくは体験期間として少林寺拳法部へ足を運び、その楽しさを実感した岩本さんは、1ヵ月後、正式に入部した。それは、彼の学生生活を大きく変える1歩だった。

大きな自信となった全国大会

2016年5月、上位2名が全国大会への切符を手にする「少林寺拳法京都府大会」に出場した岩本さん。2015年11月から少林寺拳法を始めたばかりで、まだ自身の能力がどれくらいあるのかもよくわからなかった。そんな中、単独演武男子級拳士の部で優勝し、全国大会出場権を得たが、嬉しいというよりも驚きが大きかったという。

全国大会では、黒帯の部や級拳士の部、単独演武や組演武、団体演武など、さまざまな部があり、いくつものコートに分かれて一斉に演武を披露し、その点数で争われる。各部で予選の成績上位15名ほどが本選へ進むことができる。全国大会のレベルも想像がつかないこともあり、あまり気負いすることなく予選に臨んだ岩本さんは、全国各地から集まった拳士の中でなんと1位で予選を通過した。「これは優勝を狙えるかもしれない」岩本さんの中で大きな自信と闘志がわいた。しかし、全国大会優勝への道のりは厳しく、本選では3位の結果に終わった。上位3名が出場できる世界大会への切符を獲得したものの、「1位で世界大会出場を決めたかった」と悔しさが残った。

人としての成長のきっかけ

武術を学ぶだけでなく、少林寺拳法の教えである「人としての質」を考えるようになり、意識も少しずつ変わっていった。周囲がやりたがらないことも率先して取り組んだり、困っている人に積極的に手を差し伸べるようになるなど、今までは意識しなかったことも何か自分にできないか考えるようになったという。小さなことだが、人としても成長することができたと話す。今年の夏に行われる世界大会。大きな舞台を前に「そんな状況に立ったことがないので、まだイメージもつかない」と戸惑いながらも「出場するからには良い結果を残して帰りたい」と力強く話す。全国大会での悔しさをバネに世界の舞台ではさらに成長した演武をみせてくれることだろう。

PROFILE

岩本宗也さん

大阪府立鳳高等学校(大阪府)卒業。小学校から続けた空手は2段の腕前。高校時代はスクラムハーフとして、ラグビーに打ち込む。少林寺拳法では、今年9月の黒帯取得を目指している。趣味は最近購入したバイクと食べ歩き。

最近の記事

+Rな人記事一覧