化学系薬学
精密合成化学研究室
創薬研究への応用を志向した有機合成手法の開発
医薬品の多くは有機化合物であり、特徴的な骨格や官能基を持っています。そのため有機合成化学は、新たな創薬リード化合物の開発や医薬品の効力向上において必要不可欠な学問です。計算化学の発達に伴い、必要な医薬品を理論的に設計して合成する時代が到来しつつあり、有機合成が活躍する環境が整ってきました。 医薬品へのアプローチに際しては、人体や環境への影響を配慮した合成手法の開発が望まれます。私たちは、有機合成の知識と技術の伝承に携わりながら、創薬研究に役立つ持続可能で未来に残る精密有機合成を追究してきました。医薬品化合物中の炭素原子や酸素原子、窒素原子間の結合形成法や、薬効向上をもたらすフッ素原子導入法の開発などに取り組み、医薬品創出を志向した有機合成手法の開発に挑戦しています。