ありがとうございます。実は、去年の夏頃から不調が続いていて、今回の大会では「とにかく3位以内」を目標にしていたので、優勝できた事には本当に驚きました。そもそもの不調の原因は、昨年10月に開催された国体に53kg級で出場するため、去年の8月頃から4kgの減量を始めたことでした。減量中はほぼ断食状態で、水分を抜かないと体重も減らないので水もあまり飲めませんでした。また空腹で夜も眠れなくなるので、体を疲れさせて寝れるように、練習もたくさん行いました。その結果、減量する事には成功しましたが、体力的にも精神的にも不調な状態に陥ってしまいました。そのため国体での結果も思わしいものではなく、気持ちの上でも落ち込んだ状態がずっと続いていました。
そのような中、2月ごろにノロウイルスにかかったことで練習をしばらく休むことがありました。ですが、それをきっかけに少しずつ調子が上がり始めました。おそらくゆっくり休めたのが身体にとっても良かったのだと思います。そこから、気持ちを切り替え、集中して自分を追い込んで練習する事ができたため、ジュニア世界選手権へ最後の挑戦という大会で優勝できたのだと思います。練習や試合当日には高校の先生も応援に来てくださり、国体で期待に応えられなかった分のリベンジでもあったので、優勝できて本当に良かったです。
ウエイトリフティングは他のスポーツとは違い、他人と競い合うというよりも自分の記録との戦いなので、あまり周りを気にするという事はありませんが、何名かライバルがいました。その中でも特に私が持っていたトータルの高校記録を破った玉城選手の存在は良い刺激となりました。
ウエイトリフティングには、「スナッチ」という、地面に置いたバーベルを一気に頭上へ引き上げ立ち上がる動きと、「クリーン&ジャーク」という、地面に置いたバーベルを第一動作で肩まで引き上げて立ち上がり、第二動作で頭上へ差し上げるという動きがあります。得意・不得意は選手によって様々ですが、どちらもタイミングが、成功させるポイントになります。
これまでも練習ではスナッチ102kgが自己ベストだったのですが、試合になると100kgを出せた事はなく、今回も成功できる自信はありませんでした。しかし、このときは膝の痛みも感じずに集中して臨む事ができ、スナッチ100kg・クリーン&ジャーク120kg・トータル220kgという記録で、これまでの試合での自己ベストを達成する事が出来ました。 |