実用ドイツ語教室(第1回)

ゲンマ (Geh'n ma)

 日本にいるとき、ドイツ(ミュンヘン)人から「バイエルン弁をひとつおしえてあげよう。」と教わった。意味は彼によると「さあ行こう!!」「はじめるぞー!!」ということらしい。発音は「グェーンマ」にほうが近いかもしれないが、そもそも外国語をカタカナにすること自体無理があるので、発音についてはあまりつっこまないようにしよう。
 第1回にふさわしく「さあ!!」という言葉を選んでみた。この言葉にまつわる話題は...とぼしいなあ。覚えやすいので、ドイツに来た当初よく使っていた。バイエルン人が「バイエルン弁だね」とにこっとする程度。何回も使うと「またそれかよ」って顔される言葉。しつこいのはどこでもいやがられる。で、この言葉、ドイツに来てみるとあまり「!!」を感じない。「ぼちぼち行こかー」てなもん。
 同じような言葉に「パックマス(Pack ma's)」というのがある。これも覚えやすい。「ゲンマ」との違いはわからない。応用として「ケンマゲー」みたいなのがある。意味はまだよくつかめていないので、またわかったら紹介しよう。
では「ゲンマ(ぼちぼち行こかー)」

ドッホ (Doch)

 ある本に、ドイツ語をひとつだけ覚えるとしたらこれだと書いてあった。「なるほどそうだ」とわかるほど私はまだドイツ語がわかっていない。たしかにこれ「はい」でも「いいえ」でも、どちらの強調にも使われる。状況によっていろんな意味にとれ、多くの場面をのりきれそうな気はする。問題はのりきれそうだけど、友達はできないだろうなあ。
 東洋人から「ドッホドッホ」と連呼されれば、さすがのドイツ人も気味悪がって、問題を大きくしないだろう。ただ私は、とっさのとき、まずは日本語で言えばいいと思っている。とっさの多くは状況とか表情とかふんいきとか。「ドッホ」とか言うよりかなり通じると思う。
 さて、ドイツ語初級者に同じことをきくと「ビッテ(bitte)」だという。意味はまたあとでとりあげよう。外国人に便利な日本語は「すみません」じゃないかなあーどう?
「ドッホ(そうだよ!)」

ガーニヒト (gar nicht)

 フツーにドイツ語を習うと「まったく〜でない」かなあ。まあ多くはそうなんだろうけど、ときどきこれ「まったくそのとおり」って意味にもなる。日本語も同じで反語ってやつ?日本語でもよくわからないときある。たとえば「ぶぶづけの話」。
 さておき、これを理解するには状況とかふんいきとかをつかむのがだいじだけど、こっちは言葉をきくだけで体力つかうんだよー。こっちは外国人なんだぞー。
 ところで、一部では「すっぽんぽん」という意味もあるようです。実はこれが言いたかっただけだろう?
「ガーニヒト(そのとおり)」

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