実用ドイツ語教室(第2回)

オーダー? (oder?)

 中居くんのように元気には言いません。低い声でぼそっと言うかんじ。文のいちばんうしろで言います。「じゃあ次は君が話す番だよ」とか「もう話してもいいよ」という意味です。語尾でイントネーションを上げます。ドイツに来るとほんとうによく聞きます。で、みんな「ヤー(Ja)(はい)」あるいは前に出た「ドッホ(Doch)」を言い、自分の話を続けています。さらにつづけて「ウーント(und)」と考えるとなおよいようです。「ヤー ウーント」のように。
 で、「まだ私が話すよ。」「話はおわってないよ。」は「アーバー(aber)」です。「そろそろ話をさせろよ。」と割って入るときも「アーバー」です。そうそう「オーダー」も語尾が上がってなければ「アーバー」と同じです。ドイツ人同士が話をしているのを聞くチャンスがあったら、注意してみてください。みんな「オーダー」「アーバー」やってますよ。
「オーダー?(そうでしょ?)」

あっそう (ach so)

 どうしてひらがなかって、日本語なんです。あっそうって、日本では話を聞いて驚いたときとか、「もうその話はいいよ。」ってときにも使うけど、ニュートラルに「ふーんそうなの」ってときにも使いますよね。この3つめの「あっそう」がバイエルン弁で「アッソウ」だそうです。
 私ははじめは「まったく同じ」と思っていて、よくひとつめの「驚き」に使っていましたが、これを言うと多少不自然な空気がただよいます。あくまでいたってニュートラルって感じですが、ほんとうのところはまだわかりません。バイエルン以外でも通じますが、多くは「アッハゾウ」になって、日本語から遠くなるようです。
 また中居くんですが、「おいしー」というの。バイエルンでは通じます!?彼らには「全部きれい」と聞こえ、多少ニュアンスは違いますが、おおまかには通じます。私も彼らに日本で食事のときに「全部きれい」というようにすすめています。バイエルン以外では「アーレスシェーン(alles schoen)」。もちろんカタカナなので正確ではありません。
「アッソウ」

ゼアブス (Servus)

 南ドイツのあいさつは「グリュスゴット(Gruess Gott)」や「グリュスディッヒ(Gruess dich)」だと聞いてドイツに来ました。たしかにそうです。でも「ゼアブス」って言われたんです。えっ何て言ったの?これ、方言も方言、「こてこて」の部類に入るそうです。他にありがとうっていう「メアッチ(Merci)」というのもあります。最初は「メルシー(フランス語)」のなまりとも聞こえましたが「メアッチ」だそうです。
 「ゼアブス」は、南ドイツでもさらに国境をこえて、スイスあたりで一般的なようです。「グリュスゴット」が変化して「グリュッチ」てのもあるようです。(くわしくないです。)
 ところでいま、こちらのあいさつでよく聞くのが「チャオ(Ciao)」です。ご存知イタリア語です。いつもイタリアのことをコケにしているやつが「チャオ」ってやっているのです。古くからドイツ語は外来語を受け入れているらしく、ラテン語やフランス語、最近では英語が多く入っているようです。今回はすこし学術的?そういえば、こわれた自動券売機を前に、おばさんが「マンマミーア(mamma mia)」とやっていたなあ。ドイツ人だったのか、イタリア人だったのか。
では「ゼアブス(ばいばい)」

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