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駆け込み寺の紹介

こんな活動しています

あらゆる理工系学科(物理系・電気系・機械系・都市建築系・生命薬学系)の基礎から専門科目に関する,ありとあらゆる質問の相談所を開催しています. 講義外で、様々な学力・興味・専門を持つ学生に対し,講師と学生が個別に議論をしながら学びあうことで,主体的な学びの力の向上をサポートしています。
駆け込み寺の活動は、以下の3つの柱からなります:

講義や自習で分からなかったことについての質問相談と学習意欲の向上

 大学における講義では、多くの受講生に対し一律に知識を伝えることが主となります。 一方で受講生は、各自の持つ基礎学力や、感じ方が異なるので、一律に知識を得ることは難しく、 また、基本的には受身の学習になるので、なかなか定着しません。
 しかし、それらを補うために、自主的に教科書をじっくり読み、レポート課題に取り組んでみても、さっぱり分からないということもあります。 分からない理由は様々にあります。高校に比べて、非常に専門性が高く難解であることは大きな理由のひとつですが、 より深刻なことは、そのような難しい事柄に対して、どのように学習を進めればいいのかが分からないことです。 つまり、問題の答えが分からないのではなく、その考え方が分からないということじゃないでしょうか。
 そこで駆け込み寺では、直接的に問題の答えを教えることはせずに、質問者と講師が議論をすることを大切にし、そこでのやりとりで質問者自身が 難しい問題に取り組むことをサポートし、学ぶ力そのものを高めることを目標としています。

共に考える、互いに教え合うことによって、学びの質をさらに高める

 学びにはいろいろな段階があります。新しい知識を得るために、最初は先生の話を聞く、あるいは本を読むということから始まることでしょう。 次の段階は、その内容に反応すること、主には疑問を持つことで、その解決のためにまた、先生の話を聞くということになります。
 様々なことを学んでいくと、いろいろなことが断片的に分かってくるようになります。この断片的な理解は、 ひとそれぞれ異なるのが普通で、それが得意な分野などと呼ばれるものです。このような断片的な知識に、不足しているものを補っていき、 それらを統合して、ひとつの深い理解に至るのですが、この断片をつなぎ合わせていく過程は、一人だけでするにはとても大変なことです。
 ところが、断片的な理解をもつ複数の人たちが、同じテーマについて議論を始めると、ある種の「化学反応」が起きます。 つまり、互いの断片的な知識が繋がりあって、その場で議論に参加しているメンバー全員が、瞬時に理解に達するのです。 また、既にある程度の知識や理解があり、教える立場であったとしても、質問に答えていく過程で、これまでの理解が浅かったことに気づき、 さらに深い理解に達することもあります。駆込み寺で講師を務めている学生は、教えると同時に学ぶことができています。 これがまた質問者にフィードバックされ,より質の高い学びになっていきます。

上級生と下級生、専門の異なる学生が、学びについて交流する場の提供

 もちろん、上級生は下級生よりもたくさんの知識や、勉強していくにあたってのノウハウを持っています。 ですから、上級生と下級生が学問について交流できる場所があれば、下級生は丁寧に様々なことを教えてもらうことで,生き生きとした知識を効率よく学ぶことができ,一方上級生はかつて学んだことがらの「ふりかえり」ができて,自らの学びをさらに深めることができます.
 また,大学には、様々な専門分野に興味を持ち、学んでいる学生が数多くいます。異なる学系の学生が集まり,互いの専門分野の知識や考え方を交換しながら,問題に取り組むことで,自らの専門について新たな興味や考え方が育ちやすくなります.
それに,何より重要なのは,年齢や環境が近いもの同士で,互いにあまり気兼ねすることなく,「学び」ということで楽しくひとつになれること,だと思います.

駆け込み寺概要

プロジェクト名 物理駆け込み寺
担当教員 理工学部 講師
 濱地 賢太郎
 俵口 忠則
設立 2006年
活動内容 理工系講義に関する個別質問相談
「主体的な学びの場」の運営

活動遍歴

2006 物理駆け込み寺 ボランティア活動として開始
2007 立命館大学リメディアルプログラムに採用される
毎週2回開催
延べ利用者数 約170名
2008 立命館大学理工学部教育力強化プログラムに採用される
毎週3回開催に拡大
延べ利用者数 約650名
2009 学生講師の登用開始
延べ利用者数 約1,300名
2012 毎週4回開催に拡大
ぴあらでの質問相談開始
延べ利用者数 約2,200名
2014 毎週5回開催に拡大
ピアラーニングスタジオを拠点とする
「物理駆け込み寺文庫」の設置