「社会とつながる最先端の学び」立命館大学法学部は2008年4月に生まれ変わります。
フランス語は国際語です 「フランスにもフランス語にも興味はあるけど、あまり使えなさそう。フランスの外ではそれほど話されていないみたいだし・・・」 いきなりそんな声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。フランス語は世界でもっとも重要な国際語のひとつなんです。そもそもフランス語話者は、全世界で1億6千万人といわれています。フランス本土の人口が約6千万人ですから、じつはフランス本国よりも、それ以外の地域(ベルギー、スイス、アフリカ諸国など)でフランス語はよく使われていることになります。 でもフランス語が国際語といわれるのは、なんといっても国連の公用語であると同時に、「作業言語」でもあるからです。作業言語とは国連の事務局で用いられる言語で、フランス語以外では英語のみです。フランス語の国際性の高さがうかがえますね。 その他ユネスコやEU、意外なところでは万国郵便連合や、オリンピックの公用語でもあります。
フランス語と法学部での学習 「フランス語が国際語だというのはわかったけど、べつに国際機関で働きたいわけじゃないし、法学部の勉強には関係なさそう…」 そんな声が、またまた聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください!フランスと法律の結びつきには、大変に深いものがあるんです。 じつは、近代的な民法を世界ではじめて整備したのは、フランスだったのです。しかもその中心人物は、あのナポレオン!フランス革命の英雄として知られるナポレオンですが、本人は「自分の最大の功績は民法典を作ったことにある」と思っていました。じっさい、このフランス民法典(ナポレオン法典とも呼ばれます)は、他の国々の民法に絶大な影響を与えることになります。ですので、その意味では、ナポレオンは革命の英雄というより、法律の英雄、と言えるのかも知れません。 ちなみに、日本の民法もその影響を強く受けました。というのも、明治期に入り、民法典をつくろうとしたときに、最初にモデルにしたのが、ナポレオン法典だったのです。わざわざフランスから法律の専門家(ボワソナードという人でした)を呼び寄せて、日本民法を作らせようとしたのですから、フランス民法がいかに影響力を持っていたかがわかります。 もちろん政治学の分野においても、フランスの存在は無視できません。なんといっても近代民主主義の源流となったフランス革命を経験した国ですから。また国際政治のレベルでも、国連の常任理事国であるとどうじに、イラク戦争にはっきりと反対するなど、付和雷同することなく、超大国アメリカに意見できる数少ない国として、フランスの重要性は、今後ますます高まることでしょう。
フランス語って、どんな言葉? 「だんだんフランス語に興味がわいてきたけど、難しくありませんか?とくに発音がむずかしいって、よく聞きますけど…」 これは、たしかによく聞く話ですが、そんなことはありません。フランス語の発音は、たいへん規則性が強いため、初見の単語でも簡単に発音することができるのです。 たとえば a は「ア」、eau は「オ」と例外なく発音する、と決まっていますので、ma は「マ」、beau は「ボ」と、意味はわからなくても、発音できます。ちなみに ma も beau も実在するフランス語ですよ。 しかし、なんといっても特徴的なのは r の音でしょう。英語とはまったく異なり、軽くのどを鳴らす感じの音です。じっさいに次のページでフランス語の発音を聞いて、どんな音か確かめてみてください。発音にはちょっとしたコツがありますが、それはまた授業でお話しますね。 ともかく、フランス語の発音が難しいというのが、まったくの誤解であることは、知っておいてください。日本語話者に発音できないような音はありませんし、また英語のような強弱のアクセントもありませんので、むしろ私たちには発音しやすい言語だといえるでしょう。
フランス語を学んで、世界を広げよう 言葉を学ぶことの意義、それは「自分の知らない世界がある」いいかえれば「自分の知っている世界だけがすべてではない」ということを学んで、謙虚になることです。その意味で、フランス語を学ぶことは、本当に意味のあることです。フランスという国は、日本とはもちろん、アメリカともまったく異なる文化を持った国です。そんな国の言葉を学び、それをとおしてフランス文化を知ることは、きっと、あなたの人生を豊かにすることでしょう。 このページを読んでフランス語に興味をもった方は、ぜひフランス語を学んでみてください。そして、一度フランスを、とくにパリを訪れてみてください。パリは美しく、刺激的で、ふところの深い街です。パリは、あなたの視野を劇的に広げてくれることでしょう。