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2022/6/29

No.94「アナウンサーを志して」
●2003年卒業:甲斐 絵吏(旧姓:前園)さん

アナウンサーを志して

 幼い頃から話すことが好きで、自分の声を活かした仕事に就きたいと、部活動は中学以来ずっと放送部でした。高校時代、NHK全国放送コンテスト アナウンス部門で県大会2度の優勝、その後九州大会・全国大会で上位入賞を果たし、全国総合文化祭に県代表として出場。大学を選ぶ際は、かねてからの京都への憧れと、父の母校でもある立命館と決めてAO入試を受験。将来の展望に一番近いのではと、産業社会学部 情報・メディアコースに進みました。

濃密な4年間〜トライアンドエラー〜

 入学当時、以学館のベンチでお昼を食べていると、歩きながら多国籍な音楽を奏でる人たちがいて、聞けば「出前ちんどん」サークルとのこと。改めて全国からオモロイ人たちが集まった大学だなと再認識しました。

 私はかねてから入部したかったRBC(立命館大学放送局)に所属し、学園祭や立同戦、アメフットの関西リーグを取材、試合中継を支える一員として汗を流しました。中でも嬉しかったのが、シドニー五輪で活躍されたシンクロナイズドスイミング(現、アーティステックスイミング)立花・武田選手にメダル受賞後の報告会でインタビューしたこと。学業はそこそこに、サークル活動に邁進しました。人から話を聞き出すという奥義をより感じ、就職活動では全国の放送局を受験。しかし、狭き門を突破できず連戦連敗、就職浪人までしたものの、自分の思い描いた通りにはいきませんでした。

 その後一般企業に就職、途中大学病院の事務として働くなど模索期間がありましたが、熊本でアナウンサーをしたいと、司会事務所に所属し婚礼やイベントの司会を通して自分のやりたかった仕事を経験できるようになり、FM熊本で番組を任せてもらえることになりました。今も定時ニュースを読んだり、声を生かした仕事ができています。

嫁いでからの〝2足のわらじ〟

 2018年5月、新茶の魅力を聞くためFM熊本の仕事で訪れたのが主人の店「お茶の山麓園」。4歳差の主人とは茶道を通じた共通の存在がいて、他に趣味が似ていたことで意気投合、翌年入籍しました。昨年第一子を授かり、育児をしながら家業を手伝っています。私の仕事はSNSを使った情報発信、広報活動、パッケージデザインのサポートなど。楽天、Yahoo!、アマゾンなど、ネット販売の需要が高いことから、消費者心理をつくキャッチコピーの選択、どんなデザインだと品物を手に取ってもらえるかなど、主婦目線、消費者目線で日々研究しています。話すこと、書くことは、違うようで似ていて、言葉選びが重要。これからも情報のアンテナを高くして、楽しく仕事を続けていきたいと思います。

●甲斐 絵吏(旧姓前園)
かい えり(きゅうせい:まえぞの)

卒業年月日 2003年3月 卒業
出 身 地 熊本県
現 住 所 熊本県
勤 務 先 株式会社山麓園
ゼ ミ 名 赤井正二ゼミ
所属サークル
団 体
RBC(立命館大学放送局)