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2012/12/20

No.14「産社での出会いは宝物」
●2009年卒業:佐藤 謙さん

入学した当初は

 はじめまして。09年に卒業しました、佐藤謙と申します。この度はさんしゃびとへの執筆依頼を頂き、ありがとうございます。

 私は筋ジストロフィーという障害で車いすで生活しています。私は03年に産社の現代社会学科に入学しました。産社を選んだのは、福祉に限らず、広く現代社会について学べると思ったからです。また、さまざまな人が集まる学部に行くことで、友達をたくさん作ることができると思ったからです。

 入学した当初、障害学生への支援体制はほぼ皆無の状態でした。そこでサポートしてくれる学生を集めようと、自分でボランティア募集のビラを作りました。事務室から許可を得て、以学館のあらゆるところにはり、自分が取っている授業ではボランティア募集のお願いをしました。それで集まった3人の学生と、徐々にクラスのエンターや同級生たちもサポートをしてくれるようになりました。

共に学生生活を歩んだ100人以上の仲間達

 私の毎日の姿を見た産社自治会のメンバーたちが、障害学生のサポートをする団体を作ろうと言ってくれました。翌年に障害学生の支援をする「さぽーとnet」を一緒に立ち上げました。サポートしてくれる学生が集まり、団体を作ろうと僕の思いに共感してくれた学生の存在はとても大きかったです。体力と相談しながら6年で卒業することができました。この6年で関わってくれた学生は、100人以上はいると思います。共に学生生活を歩んできた仲間たちには感謝しています。また産社では様々な課目の授業を受けることができました。とても刺激的で広く現代社会について学ぶことができました。在学中は、自分自身が障害学生という事もあり、より良い支援体制をつくる為の活動をしてきました。私以外にも障害を持つ大学生や、これから大学入学を目指している方々は沢山おられます。その方々に少しでも私の経験がいかせたら良いなと思い、2011年、産社で出会った仲間達と一緒にNPO法人ゆにを立ち上げました。ゆにの名前は大学という意味のユニバーシティと団結という意味のユニティから来ています。ゆにの事業は支援が十分ではない京都の大学に在学する学生さんの相談に乗ったり、それをサポートする学生さんの養成を行なっています。また、障害学生には大学以外での生活をサポートするヘルパーも必要です。そのヘルパーを養成し派遣も行なっています。

そして現在。。。

 現在、ゆにのスタッフのほとんどが産社の在学生達です。

 ゆにと同じ思いを持った後輩達が沢山、スタッフとして関わってくれているので、とても嬉しいです。そのたびに私が産社の卒業生で良かったなと思います。ゆにを作った事がきっかけで私と一緒に卒業した同期や先輩と後輩達にいつも応援をしてもらっています。この場をかりてお礼を申し上げます。  これから益々の産社の御発展と全国におられる校友生の皆様の御活躍をお祈りしております。

●佐藤 謙(さとう けん)

卒業年月日 2009年3月 卒業
出 身 地 兵庫県
現 住 所 京都府
勤 務 先 NPO法人 ゆに
ゼ ミ 名 佐藤嘉一ゼミ
所属サークル
団 体
さぽーと net