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2013/7/22

No.21「ネバーエンディングな産社物語」
●1985年卒業:岸田 京子さん

ファーストコンタクト

 学而館前をご通行中の全ての学友の皆さん!こんにちは。あっ、今は以学館でしたね?!

 1981年4月入学、1985年3月卒業の岸田(旧姓、中西)と申します。しばしの間、私の「立命館・産社よた話」にお付き合いください。

 私と立命館との記念すべき最初の接近遭遇は、小学校卒業の頃…密かに想いを寄せていた男子が立命館中学へ行ってしまうと聞いたその衝撃でしょうか…当時は立命館中学・高校は男子校でありまして。哀しい胸キュンな出逢いでした。(涙)そして私は京都市立近衛中学、転居して京都市立高野中学、京都府立鴨沂高校へ進みました。

 鴨沂高校と言えば!広小路学舎のすぐ近所ではないですか…!しかしそんな知識も無い、世間知らずを絵に描いたような残念な高校生でした。一度、京都の高校の弁論集会?みたいなのが衣笠キャンパスであり、なぜか私もそこへ派遣されまして、立命館の敷地に足を踏み入れたのが衣笠初体験になります。その頃の衣笠にはまだ存心館ぐらいしか無くて、広漠としたキャンパスでした(あまり覚えてないのですがそんな雰囲気でした)。存心館前のグランド(だった所)にも所狭しと学舎の建ち並ぶ現在の衣笠からは、想像も付かないでしょうね。しかし私はまだ産社の「さ」の字も知らず、立命館に行くとは思ってもいない頃なのでした。

産社での4年間。。。果たして?!

 現役の受験は何をトチ狂ったか京都府立大学1本で挑んで玉砕。大学進学はいったん諦めた私ですが…。少なくとも共通一次試験(今で言うセンター試験)はもう受けたくないし無理と…。それで家から通えて一番リーズナブルな私大という、いささか不純な動機で立命を選択。一浪して、産業社会学部、経済学部、経営学部、文学部を受験し、なんとか全部合格に漕ぎ着けました。で、第一志望の産社に…一番不透明で面白そうな学部だったし、とにかく世間知らずなワタシが世間に出る為に必要な知識が詰まっているような気がしまして。そして4年間、懐かしい学而館(←当時の産社の学舎)の住人となったのです。

 1回生のプロゼミクラスの担任は、これまた立命館に入ったばかりの奥川櫻豊彦先生。「計量社会学」という私には摩訶不思議な学問を引っ提げてアメリカから帰国して赴任されたばかりの少々型破りな教授でした。また、オリター&援担の先輩方(今はエンターって言うんですか?)の個性的なキャラにも恵まれ、クラス活動も活発でした。2回生のプロゼミ担当教授も、またまた産社ニューフェイスの伊藤武夫先生。こうして思い返すと、プロゼミの2年間は、みんなビギナーで、力を合わせて乗り切った!って感じでしょうか?

 それから前回 (第20回参照) の「さんしゃびと」の石本千歳さんも所属されていた学生委員会広報出版部に、私も事務局員として入っていました。千歳さんは私の入学前に卒業された先輩で、在学時に接する機会は無かったのですが、広報出版部の2回生上の先輩で後に人生の伴侶となる岸田秀樹が敬愛して止まない、伝説の先輩でした。(夫は2年前、膵臓癌で鬼籍の人となり…遺された私と娘に今でも千歳さんは暖かい絵手紙を送ってくださいます。)

 そして3回生・4回生は、何となく予感していた通りに奥川先生のゼミへ。そこでコンピュータと出会い、今の天職(?)にありついたのです。さてこの4年間で、私の「世間知らず」は少しは改善できたでしょうか?

そして、今。明日のチカラの源に!

 産社は当たり前の常識や聳え立つ世間というものを学問対象として科学的に研究するところ…結局、「世間」とは主客対立の緊張関係を保ちながらも、「世間」で生きて行くチカラの原点は産社で会得したのだと思います。そして産社を卒業後、社会人4年目で岸田姓となりまして。夫は、深井純一先生のゼミ卒で、卒業後も深井先生とは共同研究のための旅行に行ったり論文を書いたりしておりました。私と娘も、旅行に連れて行ってもらったことがあります。

 昨年、夫の百ヵ日法要を過ぎた頃に、深井先生もまた鬼籍に入られたとのこと…。どうぞ安らかに…と祈りつつ、彼岸の世で口角泡を飛ばし生き生きと議論に耽っている姿を想像してしまいます(合掌)。まだまだ「立命館・産社よた話」は、取って置きのネタ話もありますが、スペースの都合もあり、続きはまた次の機会に。

では全てのさんしゃびとの皆さん!皆さんもネバーエンディングな産社物語を紡ぎ続け、語り継ぎ、明日のチカラの源とすることができますよう、願っております。ご清聴ありがとうございました!

●岸田 京子(きしだ きょうこ)

卒業年月日 1985年3月 卒業
出 身 地 京都府
現 住 所 大阪府
勤 務 先 (株)プロアシスト
ゼ ミ 名 奥川櫻豊彦ゼミ
所属サークル
団 体
広報出版部