■さんしゃびと »

2014/11/25

No.37「ゼミで学んだプロフェッショナルとしてのスタンス」
●2003年卒業:長田 悠介さん

リム・ゼミでの課題とは

 今から10数年前、私はリム先生のゼミで「都市計画」を学んでいました。当時、先生から出された課題は「北野地域をいかに活性化させるか」といったものだったと思います。

 これは個人に出された課題ではなく、ゼミ生全員が団結して1つの解を出すという課題でした。よって個人プレーは厳禁。全員で考えて全員で実行していくことを余儀なくされたわけです。

仕事を日々重ねていくうちに、ある日気づいたこととは

 現在、私は都市計画とは全く関係の無い仕事をしています。SPAと呼ばれる自社で企画から生産、販売を一手に担う衣料品の企業に勤めています。会社の方針はズバリ「全員経営」。これはたとえ、いち社員、アルバイトでも経営者と同じように自ら問題を発見し、解決すべしという考えです。私は、現在新店舗を開発する部署で仕事をしていますが、常に経営者マインドを持つように心がけ、いつもどこかにビジネスチャンスが無いか模索しています。何か良いアイデアがあれば、それを本社に持ち帰り他部署と横断的なコミュニケーションをとり全員で協議し、「アイデア」を実行レベルの「計画」に変えています。

 このような仕事を日々重ねていくうちに、ある日気づいたのです。

 そういえば、このようなことを学生時代に既に、リム先生のゼミでやっていたなと。

 リム・ゼミでは北野を活性化させるために、何を実行するべきかゼミ生全員が真剣に取り組んでいました。ひとりひとりが真剣にアイデアを出し合い、ひとつのストーリーと答えを研鑽していったのです。またリム先生はとても要求が厳しい先生でした。通り一編の凡庸なアイデアを嫌い、万人が良いと思えるアイデアでないと中々首を立てに振って頂けませんでした。今、思い返してみるとあの時、私は初めてプロフェッショナルとしてのスタンスを学んだように思います。

未来に繋がる

 受験生の皆様に僭越ながらアドバイスを差し上げるとすれば、どんなことでも真剣に取り組めば未来に繋がるということです。スティーブ・ジョブスも学生時代にデザインを学んでいましたが、その時は全く将来の役に立つと思っていませんでした。しかしその経験があったからこそ、あの誰もが欲しくなるような美しいデザインのコンピュータを生み出すことができたのです。

 立命館には多くの広い見識を持った教授の皆様、多彩な才能を持った学生の皆様がいます。立命館大学に入学され、大いにインスパイアを受け、大きく羽ばたかれることを、卒業生として心から願っております。

●長田 悠介(おさだ ゆうすけ)

卒業年月日 2003年3月 卒業
出 身 地 京都府
現 住 所 東京都
勤 務 先 (株)ユニクロ
ゼ ミ 名 リムボンゼミ
所属サークル
団 体
立命館大学部落問題研究会