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2016/12/26

No.60「私を形成する要素…さんしゃ」
●2002年卒業:富永 勇亮さん

私のクリエーターの原点は学生時代

 産業社会学部 産業社会学科を2002年に卒業した富永勇亮と申します。

 

 私は、dot by dot inc. というクリエイティブ集団の代表をしながら、渋谷でシェアオフィス「 HOLSTER 」を共同運営しています。

 作っている作品は、Technology、Idea、Designを活かしたモノが多く、広告表現からスピーカーのようなプロダクト作品、安室奈美恵さんのミュージックビデオやNHKの番組企画などを手がけています。

 学生時代にアートや技術を学んだわけではありませんが、乾ゼミのフィールドワークと写真部での創作活動が、私のクリエーターの原点です。

西陣での学びと出会い

 乾ゼミに所属して、まちづくりについて学び、京都・西陣で町家の復興をテーマにフィールドワークしていました。3年生の時には、ほぼ毎日、西陣に出向いて、まちの人と話をし、問題を整理したり、イベントの企画をしたりする日々でした。大学の外で出会う人々の声はとてもリアルで厳しく、机上の空論ではなく、実際に結果を求められる世界でした。怒られつつも、微力ながら、まちの活性化に貢献できる事が楽しくて仕方ありませんでした。そして、その頃、インターネットという人類史に残る発明に出会い、ネットを活用したプロモーションなどを企画している間に、web制作の魅力にハマっていきました。また、西陣には、同世代のアーティストやクリエーター志望の仲間も多く集まり、そこで出会った仲間たちと徹夜して、一日中PCに向き合うこともありました。

一枚の写真がくれたチャンス

 初めて制作したモノが対価に変わったのは、自分で撮影した写真でした。写真部の写真展のために、撮影した写真をセレクトショップの店長が気に入ってくださり、それが、ショップのディスプレイに採用されました。その時に、生意気にも10万円ください。ってお願いしたら、高いと怒られつつも、1万6000円のジーンズをくださいました。これが、僕の初商業作品です。調子に乗って、創作を中心とする生活を送るために、学生時代に起業したのが、今へ続く道となっております。

 私の学生時代は、休学と復学があり、他の人よりも、やや激しい時間を過ごしましたが、その分、休学中に早く社会に出ることができ、復学した際には、学べることへの感謝が溢れていました。写真部の暗室で過ごした時間、西陣で過ごした時間、それら全てが、今の私を形成する大切な要素となっています。たくさんの人に出会い、話し合い、素敵な学生生活を送ってください。

●富永 勇亮(とみなが ゆうすけ)

卒業年月日 2002年3月 卒業
出 身 地 京都府
現 住 所 東京都
勤 務 先 dot by dot inc.CEO 兼 クリエイティブシェアオフィス「HOLSTER」
ゼ ミ 名 乾亨ゼミ
所属サークル
団 体
写真部