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2017/4/20

No.64「生まれ変わっても『さんしゃ』」
●2009年卒業:栗田 佳典さん

産社を目指した理由

 私は子ども兵や地雷の課題に取り組むNGOの職員として、日本事務局で働いています。縁あって、新卒でNGO職員となり、働くことができているのも、「さんしゃ」の学びがあったからこそだと思っています。

 

 世界のことをもっと知りたい、誰かのためになる仕事がしたい。そんな思いで高校時代、進路を探した結果、たどり着いたのが産業社会学部人間福祉学科国際福祉コース(当時)でした。「世界の障害者福祉」や「日本の福祉の現状」など国内外の福祉について学びながら、世界の課題の理解を深めていく同コースは、初めて知ることばかりで、とても興味深い学びの時間となりました。

今に繋がる在学中の学び

 1回生の頃は、入院中の子どものクオリティ・オブ・ライフについて、基礎演の仲間で調査し、発表を行いました。2回生の頃には、Study Abroad Program(オーストラリア)に参加。「さんしゃ」独自のプログラムを活用して、念願の留学も経験し、海外の入院中の子どものクオリティ・オブ・ライフについて研究しました。当時のホストファミリーとは今でもつながっています。3回生の夏からは、途上国の課題の中で一番関心を持った「子ども兵」について理解を深めるため、今の職場でもある「テラ・ルネッサンス(NGO)」にインターンシップとして参加。百聞は一見に如かずだとアフリカのウガンダへも学生時代に3回、足を運びました。

 そんな私の関心と行動を理解してくださったのが、松田博先生。的確に私の指針を示してくださり、卒業論文では、子ども兵について執筆することができました。さらに、是枝裕和監督やNHK職員の方の講義などを受けることで、課題をどのように表現し、伝えればよいのかを学ぶこともできました。

可能性を広げる「貪欲さ」

 「さんしゃ」のいいところは、専攻の枠を超えた学びの幅の広さ。私の場合は、世界の課題を学び、研究し、それを社会にどのように伝えるかという勉強ができました。今の私の仕事は、子ども兵や地雷の課題を伝え、関心を広げることです。まさに、「さんしゃ」での学びがそのまま、職場で活きています。

 

 貪欲に「さんしゃ」を活かすと、自分の可能性はぐっと広がります。そう教えてくれた先輩がいて、相談に乗ってくれる仲間がいて、背中を押してくれる先生、職員の方々がいます。もう一度生まれ変わっても、「さんしゃ」で学びたい。今、振り返りながら強くそう思います。

●栗田 佳典(くりた よしのり)

卒業年月日 2009年3月 卒業
出 身 地 静岡県
現 住 所 京都府
勤 務 先 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
ゼ ミ 名 松田博ゼミ
所属サークル
団 体
自立のための道具の会・京都、リベリオンズ