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応用人間科学研究科の修了生へのインタビュー

発達・福祉臨床クラスター

高橋 伸子さん

Nobuko Takahashi

高橋 伸子 さん

対人援助学領域 発達・福祉臨床クラスター 2004年度修了

なぜ本研究科を選んだか

応用人間科学研究科が設立されて3年目に入学しました。入学する前に考えていた事や、関心を持っていた事の方向は、今も大きくは変わっていないと思います。応用人間科学研究科の目指している学際が、自分の興味や関心に近いと思い入学しました。研究科に入った当初は、対人援助学領域とは呼ばず、応用人間科学領域であったと記憶しています。領域の呼称が変わったことで、方向性がより明確になったという印象を持ちました。

研究科では先生方や学生との意見交換は熱心でした。オフは皆で一緒によく遊びました。旅行にも何度か行きました。所属以外のクラスターでも、同じ時間を共有していることで、研究科仲間としてのつながりや励ましを感じることができました。交流は卒業後も続いています。

現在の仕事と、研究科でおこなったことの関連

現在は高齢者のフィールドで仕事をしています。高齢者についての研究も継続しています。授業の一環として「音読・計算」の課題を行いながらコミュニケーションを図るプログラムを老人施設で行っていました。査定を行ったり、活動をレポートにまとめたりしていました。この介入研究が基盤となり現在、高齢者プロジェクトの活動に繋がっています。大学での展開が4年目を向かえました。地域の関心は大きくなり、近年拡がりを見せています。

現在、立命館大学人間科学研究所の客員研究員として、地元住民や行政と連携をとりながら、このプロジェクトの活動を行っています。実践と研究と発表の場が立命館にはあり、恵まれた環境の中で実践も研究も進めています。他には介護認定審査会の審査委員や短大非常勤講師等を務めています。

修士論文について

高齢者のアンケート調査を行いました。携帯電話を7日間、眠る時以外は常時、携帯して頂いて、2時間ごとに電話のベルを鳴らし、行動の種類、その時の気持ちを記入して頂くという内容で「日常生活上の最適経験」を探るテーマでした。対象者はご高齢なので、携帯電話をお使いでない状況でした。携帯電話は貸し出しを行い、その使用方法から説明しました。結果的に50数名のご高齢者の協力を得ることができました。

研究の説明会や報告会には、多くの方々が来てくださいました。温かい交流になりました。被験者として協力してくださったご高齢者の方々のことは、今も懐かしく思い出すことがあります。修士論文のタイトルは「高齢者の日常生活場面におけるフロー体験(最適経験)」。

印象に残っている授業

大山博史先生(当時):精神保健福祉研究 専門的な立場からの講義は毎回楽しみでした。
北尾宏之先生(当時):応用人間科学特論「ケアの倫理」内容の濃い講義でへとへとになりました。
土田宣明先生:老年心理研究(臨床領域) 高齢者心理の基礎はここで学びました。


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