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2007年4月7日 講師:天田 城介

老い衰えゆくことをめぐる困難 ―何がいかに問われたのか?―

 私たちは〈老い〉や〈老い衰えゆくこと〉をめぐって何をいかに問うてきたのであろうか。また、私たちの社会において、事実として、〈老い衰えゆくこと〉をめぐっていかなる困難があり、その困難を出来させているこの社会の有り様についていかに思考してきたのであろうか。
 戦後史において、一つには〈老い〉や〈老い衰えゆくこと〉はまさに「戦後」という時代状況においてこそ浮上してきた問いであり、もう一つには医療や福祉、あるいは退職や年金などをめぐってそれが問題として構成されてきたのだが、そのような問いにおいて〈老い衰えゆくこと〉をめぐる困難の何が主題化され、それについていかに考えられてきたのか。
 そのような〈老い衰えゆくこと〉をめぐる困難に対する問題構成を読み解きつつ、私たちの社会における〈老い衰えゆくこと〉をめぐる困難を問うことの困難(性)について考えていく。更には、未曾有の高齢化を遂げつつある「超高齢社会」において、「人口」をめぐって、あるいは「世代(間)」をめぐって何が争点となるのかについて思考してみたい。  

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