1978年、日本のゲームセンターに登場したビデオアーケードゲーム「スペース・インベーダー」は日本を始めビデオゲームの発祥の地であるアメリカをもブームに巻き込むほどの遊戯史上まれにみる大事件として記録されている。
このビデオゲームという全く新しい遊戯の世界は当時最先端の半導体技術を駆使して開発されたマイクロコンピュータ(マイコン)の登場によって実現した。マイコンの持つ強力な武器、ソフトウエアの能力をいち早く遊びの世界に展開したのは日本人であった。そしてそのビデオゲームの遊びとしての新しい可能性に常に支持を与え続けてきたのもまた日本の若者達であった。
遊戯史上希にみる大事件から30年の歳月が流れ、ビデオゲームは日本の、いや世界の遊び文化の担い手として成長を続けている。その背景に日本人が持つ遊びに対する鋭い感性やそれを培ってきた日本の遊戯文化が深く関係していると発表者は考えている。そしてビデオゲームという全く新しい遊びがどのように遊ばれているかも次第に明らかになってきた。
そこでビデオゲームの日本の遊び文化としての側面と新しい遊びとしての側面を今改めて振り返ってみたいと考えている。
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