立命館土曜講座 開催講座一覧


2009年5月9日 講師: 藤巻 正己

観光立国をめざすマレーシア  ─ ツーリズム・マレーシアの「風景」 ─

日本人シニア層にとって長期滞在国として知られるマレーシアは、1990年代以降、国際ツーリズム(観光)の高まりのなかで外国人観光客の集客につとめてきました。たとえば「マレー系・中国系・インド系など多様な民族・歴史文化を育み/自然豊かで/治安がよく/物価が安く/施設が整備されており/英語圏の/穏健なイスラーム国」であるとともに、マレーシアにこそ本当のアジアをみいだすことができることをアピールしつつ、歴史文化・エスニック・エコ・農業・教育・医療・ロングスティなどの名前を冠した多様なツーリズムを打ち出しています。こうした観光振興政策により、同国への外国人入国者数は1998年には550万であったのが、2008年には2220万人を数えるまでに急増し、今やツーリズム部門は製造業に次ぐ外貨獲得部門となっています。当日の講座では数多くの「風景」写真を上映しながら、多種多様な民族・言語・宗教集団や歴史的経緯を異にするさまざまな地域から成り立っているマレーシアにおけるツーリズムの現状(魅力)を紹介し、さらにツーリズム振興政策の政治的意味などについて読み解きたいと思います。

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