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2009年5月23日 講師: 祖田 亮次

マレーシア・サラワク州のエコツーリズムとエスニック・ツーリズム 

近年,マレーシアはツーリズムに力を入れていますが,そのなかでもサラワク州は観光資源の豊富なところとされています。多様な民族の存在や,ロングハウスと呼ばれる独特の居住形態などはエスニック・ツーリズム(民族観光)の対象となる一方で,古くから焼畑や狩猟採集に従事してきた内陸先住民は「森とともに生きる人々」としても宣伝され,自然との共生を学ぶためのエコツーリズムの素材として重宝されることもしばしばです。また,世界有数の熱帯雨林や,そこにおける生物多様性も,エコツーリズムの格好の対象になります。
サラワク州は独自の政策により,文化的で自然にやさしく,かつ冒険的な気分も味わえるツーリズムを推進してきました。しかし,そこにはどのような政治的意図や経済的背景があったのでしょうか。また,政府が推し進めてきたツーリズムがもたらす効果や負の影響というのはどのようなものがあるのでしょうか。こういった点について考えていきたいと思います。

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