2009年10月24日 講師：　小西　加保留

病む人と向き合う −家族、地域、社会の今と課題−

医療機関における相談員、医療ソーシャルワーカー（国家資格としては社会福祉士）をご存知でしょうか。保健医療機関の中で社会福祉学を基礎とする立場から、心理的にも社会的にも病気や障害に影響される患者さんの生活を支援するための専門家です．20年近く大学病院で医療ソーシャルワーカーとして働き、現在教員として教えている私の立場から、これまで“病む人”と向き合い、そこから学んだことをお伝えしたいと思います．例えば高齢社会において安心して生活し療養できる場はどのようにして確保したらよいのか、また最近の臓器移植法改正の経過から「命」の自己決定について感じたこと、そして「エイズ」の患者さんと長く向き合ってきた経験から偏見とそれを乗り越えるということの意味等々、様々な角度から患者さんご本人の支援に止まらず、家族や社会、そして地域の課題として、どのように“病む人”に、そして自分自身に向き合っていくのかについて、一市民として共に考える機会になればと思います．

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