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2009年12月19日 講師: 春日井 敏之

大学で身につける学力・人間力 −学習主体を育てる学び−

 大学入試の多様化などの影響も受けて、大学にはさまざまな学生が入学してきています。当然ながら入学動機もさまざまであり、目的意識を明確に持って入学する学生、学部の学びに乗り切れない学生、何がしたいのか自体がわからない学生などが混在して、大学生活がスタートします。加えて、この間の困難な社会、経済状況の中で、出口の不透明さに拍車がかかり、不安や焦りを抱えながら、3・4回生の大半を就職活動に充てているような学生の状況も広がっています。
 しかし逆に、学びに乗り切れない学生やしたいことが決められない学生たちは、「大きな伸びしろ」を持っているのではないでしょうか。目的意識が明確で意欲的な学生も含めて、 特に一回生における学びの内容と方法の検討は大きな課題であり、取り組みが始まっています。また、小集団教育を軸にした4年間の系統的な学びとキャリア教育をどのようにつなげていくのかといった視点も重要です。
 大学が展開するさまざまな教育活動が、学生の依存性を助長するのではなく、自分の人生を拓いていく学習主体、生活主体としての人間形成につながっているのかが、今後の取り組みの試金石になるのではないかと考えています。

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