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2010年3月6日 講師: 内山 昭

社会保障の改善と増税問題

  鳩山新政権の成立によって、旧自公政権とは大きく異なる政策の展開が期待されている。 これまでの大企業本位、所得格差や地域格差を是認する財政から、新政権は社会保障や教育を重視し、成長と福祉を両立させる財政のあり方をめざしている。 医療保障の改善や安心できる公的年金の確立、子ども手当や保育所の拡充、小中高校の30人学級実現には巨額の財源を必要とするが、 民主党や鳩山政権がなお明確な財源政策を示しているとはいえない。 折りしも日本経済は2008年世界恐慌の渦中にあり、政府は財政金融政策を総動員して不況の深化や国民生活への打撃を食い止めようとしている。 したがって財源確保策や増税は不況からの脱却、成長軌道の回復と両立し、さらに財政赤字の縮小を展望にもつものでなければならない。
 新政権の税制調査会は景気政策と両立する増税プランや財源確保策の検討に着手したが、筆者もすでに実現可能な提案を示して採用することを求めている。 この提案は非消費税による10兆円増税プラン(社会保険料の事業主負担の増加を含む)である。 具体的には所得税の給与所得控除の上限設定、最高税率の70%への引上げ、法人税負担の若干の引き上げ、環境税の導入を主な内容とする。





 他国、特に英米との比較がわかりやすく楽しく聞かせていただきました。
 政府の不透明な増税プランが、納得できていなかったので、内山先生の提案する増税プランを聞き、日本でも、増税することができそうだと感じました。
 増税されても日本に住みたいと思えるような日本にできるよう、税の使い道を国民に明確に示していく必要があるのではないかとも感じました。
 増税するだけでは、高所得者は海外に出ていくだろうし、どのようなメリットを(増税されても日本にすみつづけようと思わせられるように)示せるかが難かしいなあと思いました。

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