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  • 紛争解決に向けた日本での学び

国際関係研究科 ニノ・フィアルタシウィ

日本ならではの視点で、
母国から争いはなくせるか?

母国インドネシア・パプア州での武力紛争をなくせるか?
8年前に夫の留学を機に来日した彼女は、
立命館大学で平和学と紛争学を学ぶ。
来日当初から、日本のホスピタリティにとにかく驚かされたという。
欧米とは異なり、実践から理論を生み出す、
日本ならではの帰納的な研究にも興味をもった。
インドネシアでは、欧米で学ぶ研究者が多い。
しかし、紛争を招いている人種や利権など複雑に絡み合う問題には、
多角的な視点が必要となると考え、ここでの研究を続けている。
彼女の実践的な取り組みの一つに、パプア州に設立した子ども向け図書館がある。
知識を得ることで、紛争そのものを理解し、
暴力以外で争いを解決する方法を見つけてほしい、と彼女は言う。
一人の母親としても、子どもたちが暴力に染まっていくのは耐えられない。
3年間で建てた図書館は9つ。
コミュニケーションを学び、相手の立場で考えるホスピタリティを持てば
争いの螺旋は止められる、と彼女は信じている。