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  • コブに負けないための滑りを

スポーツ健康科学部 伊藤さつき

どんなコブがあっても、最短ラインで。
その先には世界が、2018年が待っている。

「どんなコブがあっても、最短距離を走るのはモーグルの基本ですから」
笑顔で語る彼女のこれまでも、なかなかの荒れた道。
生まれは、雪国とはいえない滋賀県。
幼い頃から県外の室内スキー場、ウォータージャンプ場へ通い、技を磨く。
その後、頭角を現すも、二度の膝前十字靭帯断裂の大けがを負う。
選手生命を脅かす危機に普通は落ち込むところだが、
「こんなに痛い思いをしたのだから、もっと上を目指さないと損」と
懸命にリハビリに励み、見事にカムバック。
さらに、「他の人と同じ練習では、差が縮まらない」と
スキー強豪校ではなく、スポーツ理論を学べる立命館大学へ。
栄養学や運動メカニズムを学び、自分で考えながら肉体面を強化。
コブに跳ねられず、安定した滑りを手に入れ、
昨年ついに世界大会女子モーグルで日本人史上6人目となる表彰台に。
どんなコブにも負けず、自分が選んだラインを滑り降りた結果だ。
現在、高難度のエアーにも挑戦中。平昌の地で、その技を披露する時を目指して。