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  • チームの原動力になる

スポーツ健康科学部 石岡千晃

小さな体で大きな組織を動かす。
アメフト部初の女性主務の活躍。

マネージャーではない。トレーナーでもない。
最前列に立つ彼女は、立命館大学アメリカンフットボール部初となる女性主務。
主務は主将と並ぶチームの牽引者。200人近くいるチームをまとめ、
部内のスケジューリングの他、学校や外部との交渉を行う。
もともとトレーナーだった彼女。当然ながら、選手の経験はない。
従来は男性が務めてきたポジション。プレッシャーを感じないはずがない。
その上、前年、日本一になったチームを引き継ぐ。もう開き直るしかなかった。
「背伸びはやめよう。流されるのもやめよう。自分らしいやり方をしよう」と彼女。
練習内容も一つひとつ研究し、メニュー作りなど積極的に関わった。
また、口に出しにくいことを率先して意見し、議論を促しチームの活性化を図る。
白熱しすぎた時には、きめ細かにフォローした。
「例年にない風通しのいいチームになった」と監督は言う。
チームは一丸となったが、2年連続の日本一にはあと少し届かなかった。
彼女は、果たせなかった日本一の夢を後輩に託す。
「どんな状況でも、自分らしさを忘れず全力で」というアドバイスとともに。