Episode
立命館学園が育む8つのコンピテンシー。
それらがどのように日々の経験を通して育まれるのか、多様なエピソードを通してご紹介します。
※これらのエピソードは、2024年度に実施した「立命館学園コンピテンシー・フレームワークに関する全学園調査」において、実際に児童・生徒・大学生および大学院生から寄せられたものから、個人が特定されうる情報を除去・加工したものを掲載しています。
コンピテンシー
エピソード
大学院1回生の時、研究の進捗状況を確認していた際に、予定していた手法では結果が思うように得られないことが判明した。教授からは、この方法で問題なく進むだろうと予測されていたが、データ分析の過程で細部を精査した結果、自分自身で原因となる問題点を見つけることができた。この経験を通じて、指示された通りの進行に頼るだけでなく、自らの力で問題点を発見し、改善の糸口を探る能力を身に付けられたと感じた。
Understanding
研究の際に、仲間の意見や先生の意見を聞き、自身の固定観念にとらわれずに考えることを心掛けることで、事象に対する理解力が上がったと思う。他人の意見を聞き入れ、新たな着想を得た経験が2つある。1つ目は、乾燥空気中で電子天秤を使用できるようにしたことである。実験で使用する塩には潮解性があり、空気中で量り取ると塩が空気中の水を吸ってしまい、正しく量り取れなかった。そこで、助教の先生に乾燥空気をどうにか密閉できればいいという助言をいただいた。そこで、市販の袋の中に電子天秤を入れ、袋の中に乾燥空気を流し込めるようなシステムを作った。2つ目は、再現性の確保である。自身の実験で使うサンプルは1つ1つ大きさや形が異なるため、これを用いた実験は再現性が低くなる傾向があった。そこで、共同研究先の先生に相談したところそのサンプルの形状をそろえる方法を教えていただいた。このように、たくさんの人と話すことで研究により多角的にアプローチできるようになった。
Understanding
研究配属以降、研究活動を通じて科学的思考力を身につけました。実験が上手く進まない際には、教科書や論文を読み、原理を深く理解することで課題を克服しました。その結果、実験を効率的に進めることができ、問題解決力と科学的な視点を養うことができました。この経験を通じて、困難に直面した際に原因を分析し、論理的に対処する重要性を学びました。研究活動を重ねる中で、探究心と継続的な努力が成果につながることを実感しました。
Understanding
学部3回生時に現在所属している研究室の教授と出会い、科学的根拠をもとにした研究を行うことの重要性、複雑ゆえのおもろさに気づくことができた。当時から現在にかけて科学的に物事を理解する能力が磨かれていると感じている。
Understanding
私は、3回生の秋に研究室に配属されました。私が配属された研究室は、脳科学と情報工学を組み合わせたような分野を扱う研究室です。私は脳の細胞の一つであるオリゴデントロサイトが作用することによって発生する髄鞘化と呼ばれる現象を、スパイキングニューラルネットワークと呼ばれる人工知能の中に取り入れることでスパイキングニューラルネットワークの学習精度が向上するのかを調べることを卒業研究にしました。この卒業研究を行うには脳の知識と人工知能の知識の両方が必要です。オリゴデントロサイトとスパイキングニューラルネットワークは大学の講義では学ばないため、3回生の春から4回生の夏にかけて、自宅や電車の中で50本以上の論文やWebサイトを読み、オリゴデントロサイトの具体的な機能や脳内の神経の構造、スパイキングニューラルネットワークの実装方法を理解しました。その際、大量の数式を理解するために、先輩や教授に質問をしながら理解を深めました。 秋学期では、研究室のグループゼミの時に先輩から、プログラムの出力結果が異常であったため、数式の式変形の確認やプログラムでの間違いが無いかの相談に乗りました。さらに、スパイキングニューラルネットワークなどの研究について、後輩が修士の先輩方の紹介を受けて、私に論文の探し方やその研究の基礎が書いてある本についてなど、質問することが多くなりました。この出来事から私は科学的な理解力が身についたと考えています。
Understanding
3回生の時に英語教育系の論文をゼミで読まなければならなかった時期であったが、そのときあまり内容を理解することができなかった。ただ、ゼミで輪読したり、先輩やゼミ生と助け合ったり、論文を読んだ量が増えて行くにつれて、少しずつ内容を理解することができるようになったと感じた。
Understanding
身についたと思えたのは、大学のガストロノミックスタディプロジェクトⅡの講義でフードファディズムという観点を学んでからである。なぜなら、日常生活での宣伝の見方が変化したからだ。そのきっかけは、具体的には、食品のパッケージに書かれていることやテレビCM、メディアの報道である。今までは、受動的に情報を見ていたのだが、授業を受け終わってからは、情報の根拠やその根拠の信憑性などの視点から物事を見るようになった。例えば、健康がアピールされている食品が特定保健用食品なのか、機能性表示食品なのか、それ以外であるのかを確認することや、提示されているグラフの数値の範囲をチェックするなどである。
Understanding
各授業の期末に設定されているレポートや試験での評価を見て感じることができた。社会学という響きは文系の系譜を色濃く反映しているように思われるが、実情は社会を”はかる”ことが出発点であり、最も重要なことである。この意味で、特にレポ―ト試験において科学的、ここでは論理的に物事を考えていけるようになったと思う。1回生のころから比べて、社会学に関する知識が増えたというのもあるが、それ以上にそうして得た知識を体系的につなげていくことができるようになった。
Understanding
今年10月に家で自らアルミニウムをメッキするために実験を進めたが、結果的に失敗をすることになったが、これに対して原因を分析した結果、硫酸の濃度を10~15%に調節してこそ良い結果が出るという事実を確認し、もう一度濃度を調節して成功することになりました。
Understanding