How to Use
活用方法
Introduction
本事例集の位置づけ
本事例集は、立命館学園において策定された「立命館学園コンピテンシー・フレームワーク(以下、立命館CF)」について、その設計思想を踏まえつつ、各教育現場における具体的な活用・運用の在り方を共有することを目的としたものです。
立命館CFは、成績評価や能力の序列化を目的とした指標ではありません。学修者一人ひとりの学びや成長を捉え、振り返り、語るための「共通言語」として設計されたフレームワークです。そのため、立命館CFの活用にあたっては、統一的な運用モデルや唯一の正解が存在するわけではなく、各学校・各教育プログラムの目的や文脈に応じた多様で具体的な活用が想定されています。
一方で、このようなフレームワークの特性上、設計思想や概念の理解と、現場での具体的な活用との間にはギャップが生じやすいという側面もあります。本事例集は、そのギャップを埋める具体的な「橋渡し(行動レベルへの落とし込み)」として、立命館CFの考え方を実践に落とし込む際の「思考の足場」を提供することを意図しています。
本書に掲載している内容は、現時点での実践例や運用上の考え方を整理したものであり、ここに示した事例や方法が唯一の正解であることを意図するものではありません。今後も学園内の多様な実践を継続的に収集・追加しながら、本事例集自体も更新・発展していくことを前提としています。
ご不明な点や個別の相談がある場合は、巻末の問い合わせ先までご連絡ください。

Chapter.1
事例集の目的と作成に至った経緯
立命館学園では、学園ビジョンR2030のもと、「イノベーション・創発性人材」の育成を掲げています。ここでいう創発性人材とは、学びや研究を通じて自己を相対化し、他者や社会との関係の中で新たな価値や可能性を生み出していく人材を指します。
このような人材を育成するためには、学修者自身が、自らの学びや経験を振り返り、「どのような力を伸ばしてきたのか」「その力を今後どのように生かしていくのか」を考え続けることが不可欠です。また、小学校から大学院までを擁する総合学園として、学校種や教育課程、さらには正課・準正課・正課外といった枠組みを超えて、学園全体の学びの価値を語るための共通言語が求められてきました。
こうした背景のもと、立命館学園では、「既存の尺度では測ることのできない新しい学力観を示す必要性」がR2030一貫教育高度化検討委員会において提起され、学園全体を貫く新たな枠組みとして、立命館CFの検討・策定が開始されました。立命館CFは、学園ビジョンR2030が掲げる人材像を具体的に捉え直し、学園の学びによって育まれる資質・能力を横断的に捉えるためのフレームワークとして構築されたものです。
策定後は、その妥当性および有用性について、質的・量的調査等を通じた検証が重ねられ、立命館CFが学校種や教育課程・カテゴリー(正課・準正課・正課外)を超えて、学園の学びを語るための共通言語として一定の有効性を有することが確認されてきました。
立命館CFについては、これまで量的・質的調査や説明資料の共有を通じて、設計思想や目的、基本的な考え方について一定程度の理解が進められてきました。一方で、今後立命館CFを学園全体の教育実践や学修者支援の中に具体的に位置づけていくためには、設計思想や概念の理解にとどまらず、各現場において「どのように活用し得るのか」という具体的なイメージを共有していくことが不可欠です。
特に、立命館CFは成績評価や画一的な指標として用いることを目的としたものではなく、「学びを語るための共通言語」として設計されています。そのため、活用の在り方は各教育プログラムの目的や文脈に応じて多様であるべきであり、抽象的な説明だけでは、現場での実装に結びつきにくいという課題が明らかになってきました。
こうした状況の中で、本年度、一部の正課外プログラムにおいて、立命館CFを独自に取り入れ、学修者の学びや成長の可視化に活用する先行的な取組が既に現れ始めています。これらの実践は、立命館CFの設計思想を踏まえつつ、各プログラムの文脈に応じて8つの“立命館コンピテンシー”を具体的な行動目標へと読み替え、運用に落とし込んだ好例であると言えます。
本事例集は、こうした先行的な取組を起点として、立命館CFの具体的な活用の在り方を整理・可視化し、学園内に広く共有することを目的として作成するものです。本事例集は、立命館CFの「正解」や統一的な運用モデルを示すことを目的とするものではありません。むしろ、各学校・各教育プログラムが、自らの教育目的や文脈に即して立命館CFを具体的に活用するための「思考の足場」を提供することを目的としています。
これにより、立命館CFの設計思想と、現場での具体的な運用との間に存在するギャップを埋め、学園全体における自発的かつ持続的な活用を促進することを目指します。
Chapter.2
立命館CF策定の背景・定義・考え方および意義
本章では、立命館学園コンピテンシー・フレームワーク(立命館CF)について、その背景、定義、考え方および意義を整理します。本事例集に掲載する各事例を読み解くにあたり、立命館CFがどのような問題意識のもとで策定され、どのような位置づけをもつ枠組みであるのかを、共通の前提として確認することを目的としています。

学園全体の学びを語るための共通言語の必要性
立命館学園は、小学校から大学院までを擁する総合学園として、各学校・各教育段階等において特色ある教育実践を積み重ねてきました。一方で、学園全体として「どのような人材を育てようとしているのか」「立命館らしい学びとは何か」を、学校種や教育課程・カテゴリー(正課・準正課・正課外)を超えて共有・説明するための共通言語が、必ずしも十分に整備されているとは言えない状況にありました。
とりわけ、偏差値や成績といった既存の尺度だけでは捉えきれない、学修者一人ひとりの成長や変化、学びのプロセスをどのように言語化し、学内外に示していくのかという点は、学園としての重要な課題でした。
こうした問題意識のもと、R2030一貫教育高度化検討委員会において、「既存の尺度では測ることのできない新しい学力観を示す必要性」が提起され、学園全体を貫く新たな枠組みとして、立命館CFの検討が開始されました。
学園の学びを捉え直すための枠組み
立命館CFの目的は、新たな評価指標を提示することではありません。主な目的は、次の三点に整理されます。
第一に、小・中・高・大・院、正課・準正課・正課外といった多様な学びを貫いて、立命館学園における総合的な学びの価値を概念化することです。個々の学校やプログラムの特色を尊重しつつ、それらを横断して語るための共通の枠組みを提供することを意図しています。
第二に、学修者自身が、授業、課外活動、人との出会いといった多様な経験を通じた成長を「学びの軌跡」として振り返り、自己省察を深めるための手がかりを提供することです。事前調査においても、正課・準正課・正課外のいずれもが、学修者の成長の重要な契機となっていることが確認されています。
第三に、学園全体の視座と、各学校・各教育プログラムの視点を有機的に接続し、学びの質保証および質向上に寄与する基盤を構築することです。立命館CFは、個別の教育実践を評価・統制するためのものではなく、学園全体として学びを振り返り、改善していくための共通の視点を提供します。
「立命」を核とする二層構造
立命館CFでは、立命館学園(小・中・高・大・院)の学びによって伸張する「資質・能力」を“立命館コンピテンシー(一般的なコンピテンシーとは異なる概念)”と定義します。学修者一人ひとりの学びや成長、各学校・各学部・研究科等の育成目的は多様であり、その多様性や複線性を尊重することを前提としています。これら“立命館コンピテンシー”は、各人の資質・能力を均質化するものではなく、可変的なものとして捉えられます。
立命館CFは、次の二層で構成されています。
「立命:命(めい)を立てる」
自分自身が何者であるかを知るために、学び続ける姿勢・あり方を表すものです。学園におけるすべての学びの根幹に位置づけられ、後述する8つの“立命館コンピテンシー”の土台となる考え方です。
立命館CFでは、学園での多様な学びを捉えるために、以下の8つの“立命館コンピテンシー”を設定しています。
| 立命館コンピテンシー | 立命館コンピテンシーの説明文 | |
|---|---|---|
| R | Resilience 立ち直る力 | 困ったことや失敗したことから学び立ち直る |
| I | Initiative 自発性 | 他の人に言われなくとも、自分で自分の目標を立てて取り組む |
| T | Teamwork チームワーク | 目的を達成するために他の人と協力する |
| S | Self-efficacy 自己効力感 | 自分の能力を信じ、自分ならできると感じている |
| U | Understanding 理解力 | 論理的に物事をとらえ、考えることができる |
| M | Multitasking マルチタスキング | 順番ややり方を工夫して複数の課題をうまく進める |
| E | Empathy 共感力 | 他の人の気持ちを想像して、その人に寄り添う |
| I | Innovation 変革力 | 新しい考え方で、物事に変化を生み出す |
なお、立命館CFは可変的な枠組みとして位置づけられており、今後も学園全体での議論や実践を踏まえ、定期的な検証・見直しを行うことを前提としています。
立命館CFの活用にあたっては、適切なタイミングや頻度で、自己省察やフィードバックの機会を設けることが重要です。そうした機会を通じて、学修者自身が“立命館コンピテンシー”の変化や成長を実感し、また教育プログラム側も学びの価値や改善点を捉えることが可能となります。
Chapter.3
立命館CFの活用方法と
運用上の留意点
本章では、現時点で想定される立命館CFの代表的な三つの活用方法を整理し、それぞれについて、目的、概要、想定される場面、留意事項を示します。これらは、立命館CFの「正解」や固定的な運用モデルを示すものではなく、各教育現場が自らの文脈に応じて活用を構想するための指針として位置づけるものです。

本章で示す三つの活用方法は、主に「何のために活用するか(目的)」の違いで整理している。
活用方法① 各プログラムにおける受講者の行動目標等の整理の切り口として“立命館コンピテンシー” を用い、学修者の変化・成長を把握(可視化)して改善等に活かす。
活用方法② 各プログラムで “立命館コンピテンシー” を自己省察の切り口として、AIアプリで振り返り・言語化を支援し、気づきや成長実感を深める。
活用方法③ 活用方法②で得られたエピソードを、プログラム単位を超えて学園全体として蓄積し、IR(Institutional Research)を目的としてエピソードデータを可視化・分析し、教学改善等に活用する。
つまり、活用方法①②は教育プログラム・行事等の「個別の取組」単位、活用方法③は「プログラム単位を超えたIR」を目的としての活用という整理である。
したがって、活用方法②で作成されるエピソードは、活用方法③における蓄積・分析の入力データになり得るため、②③は“連続する流れ”ともなっている。
目的
本活用方法は、各教育プログラム(授業、正課外プログラム、学修者支援プログラム等)において、学修者の行動目標を設定・整理する際に、立命館CFの8つの“立命館コンピテンシー”を手がかりとして活用することを目的としています。
概要
ワーキンググループで決定した8つの“立命館コンピテンシー”の説明文(以下「立命館コンピテンシー原文」)は幅広い場面での活用を想定していることから、抽象度の高い表現となっています。具体の活用場面において、“立命館コンピテンシー”の表現方法は当該プログラムのニーズに応じて3パターンに分けられます。そのうえで、学修者に対してアンケート調査等を実施することで、学修者の変化や成長実感を把握し、プログラム改善や価値の説明に役立てます。また、学修者に対して活用する場合には、「授業の中で立ち直る力が身についた」「アルバイトでチームワークが成長した」といったように、自己省察のきっかけとして用いることを重視します。学修者一人ひとりの個性ある成長を可視化し、成長実感を高めることを要諦とします。
立命館コンピテンシー原文をそのまま用いる。
立命館コンピテンシー原文を各プログラムの目的や内容に即して「プログラム固有の行動目標」へと言い換える。ただし、学修者に対して提示する際は、必ず、立命館コンピテンシー原文と「プログラム固有の行動目標」を併記して提示すること。これは、データの一貫性・比較可能性を確保するために必要となります。
(例示)
| 立命館コンピテンシー | 立命館コンピテンシー原文 | プログラム固有の行動目標 | |
|---|---|---|---|
| R | Resilience 立ち直る力 | 困ったことや失敗したことから学び立ち直る | 失敗や想定外の事態を乗り越え、 次の改善にすばやくつなげるための行動ができる |
| I | Initiative 自発性 | 他の人に言われなくても、自分で自分の目標を立てて取り組む | 自分で目標を定め、行動に移すことができる |
各プログラムの目的や内容に即して行動目標を作成する際、立命館CFに含まれる"立命館コンピテンシー"および立命館コンピテンシー原文の一部(または全部)を含めることができる。
想定される場面(例)
以下の活動における学修者の成長実感の確認
- 授業・実習・実験・ゼミ・研究活動
- 留学プログラムや正課外プログラム
- クラブ・サークル活動・ピア・サポーター活動(TA/ES等) 等
ポイント
- 立命館CFの“立命館コンピテンシー”を、そのまま評価項目として使用するのではなく、プログラムの内容・目的に即した表現へと具体化したり、行動レベルに落とし込んだりすることも可能です。
- その際、必ず、「どの“立命館コンピテンシー”と関係しているか」を対応づけて、立命館コンピテンシー原文と合わせて学生へ提示してください。これにより、学修者にとっては、プログラムを超えた対話や相互理解が可能になり、プログラム提供部課にとっては、他プログラムと比較し、プログラムの改善や価値の説明が可能となります。
【個別】AIアプリによる自己省察の支援(振り返り・言語化)
目的
本活用方法は、学修者が特定のプログラムでの学びを振り返る際に、立命館CFの“立命館コンピテンシー”を「自己省察の切り口」として用いることを目的としています。AIアプリケーションを活用することで、振り返りやエピソードの言語化を支援し、学修者自身の気づきや成長実感を深めます。
概要
- 学修者は、プログラムの前後や終了時に、AIアプリ上で提示される振り返りの質問に回答し、自らの経験をエピソードとして記述します。
- AIアプリは、入力内容に対して、“立命館コンピテンシー”との関係づけや問い返しを行い、「どのような場面で、どのような力を発揮したと感じているか」を整理・言語化することを支援します。
- 成されたエピソードは、学修者本人のマイページに保存され、自己理解や将来の振り返りに活用されます。
想定される場面(例)
- 日々の学習における振り返り(自己省察)の際の「言語化の軸」としての活用
- 留学プログラム間の比較において、学修者視点で成長実感の違いを言語化する際の共通枠組みとしての活用
- 学修者が、他者の経験(エピソード)を見ることによる、自身の学びへの反映
- 学校行事や個別の教育プログラムにおいて学修者のナラティブな学びを収集し、取り組みの改善や検証に役立てる(成績評価の対象にはしない)
※AIアプリの公開は2026年度春学期中を予定しています。
【IR】プログラム単位を超えて学園全体として蓄積し、
IR(Institutional Research)を目的としてエピソードデータを可視化・分析し、教学改善等に活用する
目的
本活用方法は、活用方法②によって蓄積されるエピソード(立命館学園エピソードデータベース)を用いて、個々のプログラム単位を超え、学修者一人ひとりのナラティブな学びのエピソードを、立命館CFの“立命館コンピテンシー”を手がかりに、学園全体として可視化・蓄積するIR活動を指します。その結果として、教学改善やキャリア支援等に活用していくことを想定しています。
概要
- AIアプリで収集されたエピソードと、それに対応する“立命館コンピテンシー”の情報をデータベースに蓄積します。
- 将来的には、学修者や教職員が、自身の関心に応じてエピソードを検索・参照したり、特定の“立命館コンピテンシー”に関する学びの軌跡を俯瞰したりできるようにすることを目指します。
想定される場面(例)
- 学修者支援や制度改善における質的評価の枠組み
- カリキュラム改革や教育改善における質的評価の枠組み
- 学修者へ提示するための所見(通知書や推薦書作成時など)の下案として
※AIアプリの公開は2026年度春学期中を予定しています。
以下の事項は、いずれの活用方法においても共通して留意すべき点です。
- 立命館CFは学修者の成長を捉えるための自己省察の切り口(共通言語)です。序列化、成績評価、評定のために用いるものではありません。
- ワーキンググループで決定した8つの“立命館コンピテンシー”の名称および説明文(立命館コンピテンシー原文)は、データの一貫性・比較可能性を確保するため、原則として変更しないでください。変更が必要な場合は、事前に立命館CF策定WGへ相談してください。
- 学修者一人ひとりの個性ある成長を可視化し、成長実感を高めることを重視します。学修者の成長を均質化すること(全員が8つすべての“立命館コンピテンシー”を一様に伸ばすこと)を目的とするものではありません。
- 既存の教育目標(DP等)や到達目標と立命館CFは、上下関係ではなく並行(共存)関係にあります。既存の目標の変更を求めるものではありません。
- AIアプリの活用において、学修者が入力した情報が、自動的に学校・部署へ提供されることはありません。各校・部署で情報を取得したい場合には、別途アンケート等を設計し、学修者本人から提出してもらう必要があります。
- 収集したエピソードは、個人が特定される形で公開しないでください。データの活用にあたっては、プライバシーや倫理面への配慮を前提とします。
- 学修者へのアンケート調査は、あくまでも主観評価(自己評価)・間接評価であることから、成績や査定・序列に使わないようにしてください。
学修者にアンケートや振り返りへの協力を依頼する際には、以下の点を必ず説明してください。
- アンケートの実施目的(収集したデータの活用目的)および公開範囲
- 入力された情報が成績や進級に影響しないこと
- 個人情報は、氏名等と紐づけて公開されることがないこと
- 学校法人立命館のプライバシーポリシーを案内すること
- AIアプリを利用する場合、AIアプリは自己省察支援として学園が提供していること
- AIアプリに入力された内容は学修者本人のマイページに表示されるため、各校・部署で必要な場合は、別途学修者から提出してもらう形で運用すること
- AIアプリへの入力情報は、「立命館学園エピソードデータベース」に蓄積されます。
- 各プログラムでは、前後比較や“立命館コンピテンシー”ごとの分布など、目的に応じた集計・分析を行い、その結果を学修者や関係教職員と共有します。
- 数値情報に加え、自由記述によるエピソードを踏まえた振り返りを行うことで、プログラムの改善や新たな企画の着想につなげます。
説明文案
立命館CFの概要やアンケート実施の趣旨を説明するための文案を用意しています。ご希望される場合は、巻末のお問い合わせ先までご連絡ください。
AIアプリ
学修者の自己省察を支援し、“立命館コンピテンシー”とエピソードのセットを生成するアプリを開発・公開しています。ただし、入力された情報が自動的に学校・部署へ提供されることはありません。各校・部署で情報を取得する場合には、
1)AIアプリでの振り返りを案内し、
2)AIアプリでの振り返り内容を別途提出してもらう、
という運用が必要となります。
※AIアプリの公開は2026年度春学期中を予定しています。
Chapter.4
よくある質問(Q&A)
本章では、立命館CFの活用にあたって、教職員や関係者から寄せられることの多い質問や、実践の中で生じやすい疑問について整理します。具体的な活用に際して迷った場合には、本章を参照してください。

立命館CFは、そのための「学びを語るための共通言語」として位置づけられています。
特定の用途に限定されるものではなく、各現場の目的や文脈に応じた活用が可能です。
具体的な活用にあたっては、各教育プログラムの目的や内容に応じて、立命館CFの"立命館コンピテンシー"を手がかりにしながら、当該プログラムの文脈に即した、具体的な行動目標へ落とし込みます。
そのうえで、そのプログラムにおける学修者の変化や成長を把握・評価します。
重要なのは、
・「何を、どのように評価するのか」は各プログラムが主体的に設計すること
・その設計が、どの"立命館コンピテンシー"と関係しているのかを対応づけておくこと
です。これにより、プログラム固有の評価を行いながら、学園全体として学びを語り合うことが可能になります。
立命館CFは、8つすべての"立命館コンピテンシー"が均等に伸びることや、レーダーチャートが正八角形になることを前提としていません。
一方で、特定の教育プログラムの目的によっては、「幅広い力をバランスよく育てること」を意図し、結果としてレーダーチャートの形が比較的均整の取れたものになることもあり得ます。そうしたプログラム設計自体を否定するものではありません。
ただし、立命館CFとして重要なのは、レーダーチャートの形そのものを目標とするのではなく、その背景にある学修者の経験や成長の意味を振り返り、対話することです。
レーダーチャートは、あくまで自己省察や対話を促すための一つの表現手段であり、比較や序列化のための指標ではありません。
ただし、活用方法①で示したように、各教育プログラムにおいて、立命館CFの"立命館コンピテンシー"を手がかりに具体的な行動レベルに落とし込んだ「プログラム固有の行動目標」については、そのプログラムの目的に照らして評価に用いることはあり得ます。
この場合も、評価しているのは「"立命館コンピテンシー"そのもの」ではないことに留意する必要があります。
立命館CFは、学修者の成長を一律に測るための指標ではなく、各プログラムにおける評価や振り返りを、学園全体の文脈につなぐための共通言語として活用されるものです。
立命館CFは、学修者の成長を均質化することを目的としていません。各プログラムや学修者の文脈に応じて、特に関係の深い"立命館コンピテンシー"に着目して活用してください。
"立命館コンピテンシー"の名称や説明文は、学園全体での一貫性や比較可能性を確保するため、ワーキンググループで検討・決定されたものです。変更が必要な場合には、事前に立命館CF策定WGにご相談ください。
紙のアンケートや自由記述、対話形式の振り返りなど、各現場の実情に応じた方法で活用することが可能です。AIアプリは、自己省察や言語化を支援するための一つの選択肢です。
AIアプリに入力された情報は、学修者本人のマイページに表示されます。各校・部署で情報を取得したい場合には、別途学修者に提出を依頼するなどの運用が必要です。
本事例集は「正解集」ではなく、活用を構想するための参考資料です。新たな実践が生まれた場合には、ぜひ立命館CF策定WGへ共有してください。学園全体のナレッジとして、今後の事例集に反映していきます。
Q&Aは、今後の実践の蓄積に応じて、内容の追加・更新を行う予定です。活用の中で生じた疑問や課題についても、ぜひ共有してください。
お問い合わせ先
立命館学園
コンピテンシー・フレームワーク策定ワーキンググループ(WG)事務局
(教学推進課マネジメントグループ内)