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研究内容・教員紹介

生物系薬学

分子生理学研究室

気道、脳室に見られる運動線毛の発生や運動調節機能についての生理学的な研究

線毛は細胞の表面に見られる短い毛のことを言います。線毛には波打ち運動をおこす「運動線毛」と、運動せず機械受容などのセンサーとして働く「一次線毛」があります。運動線毛のうちで、気道(鼻粘膜や気管支など)の表面にある運動線毛は、粘液層(フィルム)に絡めとったウイルスや病原体、微粒子を体外へ排除し(粘液線毛クリアランスと呼びます)、重要な生体防御機構として働きます。また、脳室の表面にある運動線毛は脳脊髄液を流動させるために働きます。もし、線毛の構造や運動に欠損、あるいは障害がおこると、原発性線毛機能不全症と呼ばれる病気となり、副鼻腔炎、気管支炎、不妊症、脳室肥大や内臓左右逆転などさまざまな病態を示します。本研究室では、モデル動物や初代培養細胞を用いて、気道や脳室における線毛細胞の発生や運動調節メカニズムの解明や、新たな薬の作用点の発見を目指して研究を行っています。

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