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薬学専攻博士課程

高度化する医療において、先導的な役割を果たす
薬剤師・医療人・研究者を養成

薬学は主として薬という面から医療に貢献する学問分野ですが、医療の高度化と相まって、薬学分野でも高度な人材育成が求められるようになってきました。
そうしたニーズを受けて、本学では薬学専攻博士課程(4年制)を設置し、高度医療においてさらに先端的・先導的役割を担う臨床能力、研究能力を備えた人材や、地域医療発展を先導できる人材の育成を目指しています。

人材育成目的

薬学の専門的知識と研究力を備え、使命感、倫理観を有する高度な薬剤師、医療人、研究者として、地域や社会に貢献できる有為な人材を養成することを目的とする。

ディプロマポリシー

薬学専攻博士課程では、以下の①~③の教育目標を踏まえ、博士(薬学)の学位を授与する。

  • ①薬剤師としての高度な専門的な知識や技能を通じて医療の進歩、発展に貢献できる。
  • ②薬剤師・薬学研究者として基礎研究と臨床研究との橋渡しを通じて医療の進歩、発展に貢献できる。
  • ③薬学研究者として薬学領域、生命科学領域の学術の進歩、発展に貢献できる。

本研究科の修了要件は、4年間(標準修業年限)以上在学するとともに、30単位以上を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上で、博士論文を提出し、その審査および最終試験に合格しなければならない。


[学位論文審査基準]

博士学位の授与は、提出された博士論文が独創性、学術的あるいは応用的価値、および高い完成度を有しているかどうか、また、博士学位の申請者が専攻分野の研究者や高度専門職業人に必要な専門的な研究能力、その基礎となる豊かな学識、および学術研究における高い倫理性を有するかどうかを基に総合的に判断する。

カリキュラムポリシー

  • ①専門科目は、医療薬学分野および病態生理解析分野の選択履修とし、専門領域に留まらず、基礎薬学から臨床薬学に至る幅広い領域の知識取得が可能となるようにする。
  • ②4年間の特別研究において、主指導教員と副指導教員による指導体制をとり、領域を超えた視点から多角的な研究推進をサポートできる体制を組む。
  • ③高度薬剤師養成に向けて、大学医学部等と連携して、現地の医師、薬剤師の指導のもとに、がん化学療法、感染症治療、病院感染対策、妊婦・授乳婦に対する薬物療法の領域を中心に学べる高度薬剤師養成演習を設置する。
  • ④学部を通じて培った情報発信能力、コミュニケーション能力をさらに涵養し、実践的に活用できるような演習の機会を多く設置する。内外での学術発表を奨励し、支援するシステムを構築する。

アドミッションポリシー

医療人としての高い倫理観と問題解決に対する意欲を持ち、高度な専門知識、先端的な研究を通して高度医療や医薬品開発の場での貢献、活躍を目指す意欲ある者を求める。

分野・科目

薬学専攻博士課程では、学生に対して画一的な指導体制をとることなく、志望進路や能力、バックグラウンドに応じた適切な指導を行っています。

薬学専攻博士課程の学生は、入学後2つの研究分野からいずれかを選択して履修。
目指す将来に必要な専門知識の修得に向けて研究を進めます。

  • 「医療薬学」分野

    医療薬学分野では、主に医薬品の適正使用を学ぶ臨床薬剤学や医薬品情報学、臨床試験(治験)について学ぶ臨床試験学、病院感染などの予防や抗微生物薬の適正使用と管理を学ぶ病原微生物学・感染症学、医薬品の吸収・分布・代謝・排泄からなる一連の動態を体系的に学ぶ薬物動態学などが学問領域となります。

  • 「病態生理解析」分野

    病態生理解析分野では、疾病の成因とそれに対する薬物作用を研究し、創薬基盤の理解に繋げる学問分野、すなわち生化学、生理学、ゲノム科学や、医薬品や環境中の化学物質の生体への影響評価を学ぶ衛生化学、毒性学、生体分析学などが学問領域となります。

薬学専攻博士課程における教育課程は、以下の通りです。
薬学教育を高度に発展させた専門科目を体系的に配置し、各分野における特別研究に反映、体現できるように配慮。

  • 「専門科目」

    医療薬学分野および病態生理解析分野のいずれかを中心に履修しながら、もう一方の分野も選択履修することにより、専門領域に留まらず、基礎薬学から臨床薬学に至る幅広い領域の知識取得が可能となるよう科目を編成しています。

  • 「特別研究」

    4年間の特別研究では、主指導教員と副指導教員による指導を行い、領域を超えた視点からの多角的な研究推進をサポートします。

  • 「高度薬剤師養成演習」

    高度薬剤師養成に向けて、大学医学部等と連携。医師、薬剤師の指導のもと、がん化学療法、感染症治療、病院感染対策、妊婦・授乳婦に対する薬物療法の領域等を学びます。

  • 「演習」

    情報発信能力、コミュニケーション能力を養い、実践的に活用できるような演習の機会を多く設置するとともに、内外での学術発表を奨励し、支援するシステムを構築します。

履修モデル

養成する人材像に対応した7つの履修モデル

  • 1. 幅広い薬学知識に基づいた研究力を有する、高度な薬剤師を目指すモデル

    臨床薬学の専門分野における研究力を有する高度薬剤師を目指す学生には、臨床薬学分野の実践的な特別研究を実施。さらに専門科目として「臨床治療学特論」、「分子生物薬剤学特論」のほか、医療情報の入手・管理を学ぶ「医療情報分析学特論」、「医薬品安全評価学特論」、「副作用学特論」などの履修を推奨。

  • 2. 高度な職能を有する薬剤師(臨床試験分野)を、修了後に目指すモデル
    ※社会人学生を除く

    このモデルにおいては、滋賀医科大学附属病院で実践的な臨床試験に関わる学習を行い、将来CRCやCROとして活躍する薬剤師に必要な専門知識を修得するとともに、将来の資格申請に備える。専門科目としては、「医薬品安全評価学特論」、「副作用学特論」、「医療情報分析学特論」、「臨床治療学特論」の履修が推奨。「高度薬剤師養成演習1」の選択も必要となる。

  • 3. 高度な職能を有する薬剤師(妊婦・授乳婦専門薬剤師)を修了後に目指すモデル
    ※社会人学生を除く

    このモデルにおいては、滋賀医科大学附属病院において実践的な内容について学習を行い、将来妊婦・授乳婦専門薬剤師としての活躍に必要な妊婦・授乳期における薬物療法に関する高度な知識や技術、倫理観を養成。将来の資格申請にも備える。専門科目としては、「医薬品安全評価学特論」、「副作用学特論」、「医療情報分析学特論」、「臨床治療学特論」の履修を推奨。「高度薬剤師養成演習1」の選択が必要。

  • 4. 高度な職能を有する薬剤師(感染制御認定薬剤師やがん専門薬剤師等)を修了後に目指すモデル
    ※社会人学生を除く

    がん専門薬剤師等、認定薬剤師資格の取得を目指すモデルは、関西医科大学附属病院において、実践的な病院感染症対策やがん化学療法のレジメンを学習するとともに、抗微生物薬や抗がん剤の適正使用、病院感染予防等に関する研究を行い、将来の資格申請に備える。専門科目としては、「病原微生物学・感染症学特論」、「臨床治療学特論」、「分子生物薬剤学特論」、「医薬品安全評価学特論」、「副作用学特論」の履修を推奨。「高度薬剤師養成演習」の履修が必要。

  • 5. 6年間の学士課程の医療薬学を修めて、さらに地域の医療やセルフメディケーションに貢献できる薬剤師を目指すモデル

    地域医療に貢献できる薬剤師を目指すモデルでは、地域医療に関する実践的な特別研究を実施。さらに専門科目として「臨床治療学特論」のほか、医療情報の入手・管理を学ぶ「医療情報分析学特論」、「医療品安全評価学特論」、「副作用学特論」などの履修を推奨。

  • 6. 薬学の専門知識を駆使して、医療行政や製薬会社の開発部門等での活躍を目指すモデル

    医療行政や製薬会社の臨床開発部等で活躍するための高度な薬学教育を受けたpharmacist-scientist(薬剤師科学者)を目指すモデルでは、臨床試験に関する実践的な特別研究などを実施。さらに専門科目として「医薬品安全評価学特論」、「副作用学特論」や「医療情報分析学特論」などの履修を推奨。

  • 7. 6年間の学士課程の医療薬学を修め、生体や疾患の分子レベルでの研究を発展させるとともに、
    次世代の薬学部教員を目指すモデル

    将来の薬学部の教育と研究に携わる研究者を目指す学生には、医療薬学と合せて生体の生理機能ならびに病態の分子レベルでの深い理解が不可欠。このモデルにおいては、特別研究を通じて専門的な研究を深化させるだけでなく、所属分野の専門科目と、所属とは別分野の専門科目をバランスよく学び、薬学に関する幅広い知識、観点を養うことが望まれる。