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薬科学専攻博士課程前期課程

「薬を生み出す創薬研究者」として、
専門知識を生かせる多彩な分野で活躍

日本の薬学教育は、「医療現場で活躍する薬剤師」の育成と、「薬を生み出す創薬研究者」の育成の2つの教育課程から構成されていると言えます。薬学研究科薬科学専攻は、このうち医薬品等の創製を中心とする学際的な薬科学の専門知識と研究力を備え、教育機関、研究機関、産業界、衛生行政などで貢献できる人材の育成を行います。

人材育成目的

薬科学の専門知識および研究力を備え、研究機関、教育機関、産業界、衛生行政等に貢献できる人材を育成することを目的とする。

ディプロマポリシー

薬科学専攻博士課程前期課程においては、下記の教育目標を置き、本研究科が定めた修了要件、すなわち標準修業年限以上在学し、所定科目30単位以上の修得と本研究科が定める学位(修士)論文評価基準にもとづく修士論文審査の合格に達することにより教育目標が達成されたとみなし、これをもって修士(薬科学)の学位を授与することとする。

教育目標

  • ① 薬学および生命科学領域の知識を基礎として、医薬品等の創製を中心とした薬科学の専門知識を有する。
  • ② 高い倫理観を持って医薬品等の研究開発や教育研究、衛生行政に貢献できるような、問題発見・解決能力、論理的思考能力を有する。
  • ③ 論理的な学術論文の作成やプレゼンテーションができる。
  • ④ 国際社会で活躍するために、薬科学分野の専門知識を用いた英語での基本的なコミュニケーションができる。

【学位論文評価基準】

①薬科学専攻博士課程前期課程として研究課題が学術的に妥当であるか。

②先行研究について適切に検討されているか。

③研究方法について正しく記述されているか。

④実験結果や事実調査、文献資料について正しく記述され、研究内容について十分に考察されているか。

⑤法令を遵守した研究であり、研究倫理を踏まえているか。

カリキュラムポリシー

医薬品創製のプロセスは、創薬標的となる機能性分子としてのタンパク質や疾患遺伝子に由来する核酸など生体高分子の研究に始まり、薬の候補となる化合物の探索や有機合成、また細胞や動物を用いた薬物動態や安全性評価の研究など幅広い研究領域からなるため、必要とされる専門知識も多岐にわたる。そのため、上記プロセスを大きく5つの分野、「薬品分子創製化学」、「生体分子解析学」、「薬物動態解析学」、「生体機能薬学」、「薬物作用解析学」に分類し、専門分野に応じた基盤的な知識および先端的な研究技術が取得できる教育体制とした。
薬品分子創製化学分野は有機化学、生薬学、天然物化学を、生体分子解析学分野は物理化学、分析化学、衛生化学を、薬物動態解析学分野は薬剤学、製剤学、安全性評価学を、生体機能薬学分野は生化学、衛生化学を、薬物作用解析学分野は薬理学、有効性評価学を、それぞれ基盤としたテーマを主要な研究対象とする。
本研究科薬科学専攻博士課程前期課程の学生は、入学時にいずれかの研究分野を選択のうえ、主担当教員による「特別実験」の他、必要に応じて関連分野の複数の教員による助言を受けながら、5つの研究分野を中心に履修・研究を進め、必要な専門知識を習得することとする。

アドミッションポリシー

本専攻の人材育成目的と教育目標に共感し、本専攻で学ぼうとする強い意志を持った学生を求める。このため、入学時点において以下の学力、関心等を有することを求める。

  • ① 自然科学および関連領域における基礎的な知識を有し、科学的な思考力を持つ者。
  • ② 課題探求心、社会性およびコミュニケーション能力を有する者。
  • ③ 医薬品創製および関連分野において基礎研究、臨床開発および衛生行政に携わり、国際的に活躍することを強く志望する者。

分野・科目

薬科学専攻博士課程前期課程の学生は、入学後、以下に示す5つの研究分野から
いずれかを選択して履修・研究を進め、必要な専門知識の修得を目指します。

  • 「薬品分子創製化学」分野

    主要な研究対象…
    有機化学、天然物化学、生薬学
  • 「生体分子解析学」分野

    主要な研究対象…
    物理化学、分析化学、衛生化学
  • 「薬物動態解析学」分野

    主要な研究対象…
    薬剤学、製剤学、安全性評価学
  • 「生体機能薬学」分野

    主要な研究対象…
    生化学、衛生化学、分子・細胞生物学
  • 「薬物作用解析学」分野

    主要な研究対象…
    薬理学、有効性評価学

薬科学専攻における教育課程は、「専門科目」「薬科学研究科目」「自由科目」の3つの科目区分で構成されます。

  • 「専門科目」

    本専攻5分野の基盤となる基礎薬学領域の専門知識や、高い倫理観を持って医薬品等の研究開発や教育研究、衛生行政に貢献するために必要と考えられる専門知識を修得できる「コア」科目と、興味に応じて幅広く応用薬学領域の専門知識を修得できる「選択」科目に区分

  • 「薬学研究科目」

    研究活動における様々なコミュニケーション能力の育成や、研究成果の情報発信に向けた討論・準備を指導教員とともに行う「演習」と、研究手法を学び、指導教員の指導のもと研究を計画し実施する「特別実験」とに区分。これらの学びを通じて、問題発見・解決能力、論理的思考能力の醸成を目指す

  • 「自由科目」

    海外での研究やインターンシップをおこなう海外留学プログラムのための授業等、修士課程修了要件に含めない科目

履修モデル

養成する人材像に対応した3つの履修モデル

  • 1. 高度な専門知識と研究力を生かし、製薬会社や化学メーカーの研究・開発部門での活躍を目指すモデル

    医薬品の創製には、生体を構成する分子から細胞、個体レベルにおける薬物作用の理解、さらには合成医薬品や生薬・天然物医薬品、抗体医薬品などの幅広い知識が必要となります。専門科目(選択)のなかでも、特に臨床に関わる科目を履修し、創薬や臨床開発に関わる広い知識の修得を目指します。

  • 2. 高度な専門知識と研究力を生かし、国や自治団体の衛生行政部門や企業等の医療情報部門での活躍を目指すモデル

    国や自治団体における衛生行政(保健行政と医療行政)部門や、企業等にて医薬品の情報管理や医療情報担当者として活躍するためには、薬科学や生命科学に関する専門知識とともに、公衆衛生や臨床開発に関わる医薬品評価や医療情報についての専門知識も必要となります。

  • 3. 2年間の修士課程を修めて、さらに3年間の博士課程後期課程にて研究を発展させ、薬学部教員やアカデミアでの研究職を目指すモデル

    将来、薬学部教員やアカデミアでの研究職を目指す学生は、医薬品創製に関わる広く深い知識とともに、演習や特別研究を通じて、専門分野における科学研究の動向を把握し、問題発見・解決に取り組む力、科学的根拠と論理的思考に基づいた研究論文の作成能力が必要となります。また、英語での情報発信力やコミュニケーション能力を磨くことも求められます。