高度な薬科学の専門知識および優れた研究力を備え、研究機関、教育機関、産業界、衛生行政等に貢献できる人材を育成することを目的とする。

薬科学専攻博士課程後期課程においては、所定の単位の修得および博士論文の審査に合格したことで、以下の①～④の教育目標を達成したと認めた者に、博士（薬科学）の学位を授与する。

教育目標

• ① 薬学および生命科学領域の高度な知識を習得し、医薬品等の創製を中心とした薬科学の高度な専門知識を有する。
• ② 高い倫理観を持って医薬品等の研究開発を推進し、衛生行政にも貢献できるような、高度な問題発見・解決能力および論理的思考能力を有する。
• ③ 日本語および外国語による高度な論理的文章力、プレゼンテーション能力を有する。
• ④ 国際社会で活躍するために、薬科学分野の専門知識を用いた英語でのコミュニケーションができる。

【学位論文評価基準】

　②研究内容に新規性、独創性があるか。

　③先行研究について適切に検討されているか。

　④研究方法について正しく記述されているか。

　⑤実験結果や事実調査、文献資料について正しく記述され、研究内容について十分に考察されているか。

　⑥法令を遵守した研究であり、研究倫理を踏まえているか。

教育目標を踏まえ、次のような教育課程の編成･実施方針をカリキュラム・ポリシーとする。科目区分として「研究科目」と「講義科目」を設定し、これらを体系的に学修することによって、教育目標が達成される。

「研究科目」は、指導教員の指導の下に、研究計画の立案から成果発表までの一連の研究活動に必要な力を養成するために配置された科目であり、特別研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ（以下、「特別研究Ⅰ～Ⅵ」とする）からなる。特別研究Ⅰ～Ⅵでは、薬科学の高度な専門知識と研究に必要な高い倫理観、高度な問題発見・解決能力、論理的思考能力、日本語や外国語での情報発信能力、コミュニケーション能力を養成する。

特別研究Ⅰ～Ⅵは研究室単位で実施し、学術情報の収集やプレゼンテーションなどアクティブラーニング型の教育を行う。国際会議での研究発表を推奨し、英語によるコミュニケーションを実践的に学ばせる。また、日頃の研究活動を通じて、研究における公正性や倫理観についても教育するとともに、学術論文の作成に必要な力を育成する。

「講義科目」の英語研究発表演習は、英語による高度な論理的文章力やプレゼンテーション能力を養成するために配置された科目である。科学論文の構成や特徴、プレゼンテーションに用いられる表現やスキルを教育し、演習形式により実践的に学ばせる。

本専攻の人材育成目的と教育目標に共感し、本専攻で学ぼうとする強い意志を持った学生を求める。このため、入学時点において以下の学力、関心等を有することを求める。

• ① 自然科学および関連領域における高度な知識を有し、科学的な思考力を持つ者。
• ② 社会性とコミュニケーション能力を備え、高い課題探究心を有する者。
• ③ 医薬品創製および関連分野において研究者として、国際的に活躍することを強く志望する者。