現在の私たちの生活は、電気やガスといった種々のエネルギーなしには考えられません。そしてそのエネルギーの多くは、石油を代表とする化石燃料によってまかなわれています。たとえば、電力だけに注目しても、2000年のわが国の発電電力の約55%が液化天然ガス、石炭、石油といった化石燃料によるもので、約34%が原子力、約10%が水力、残りの約1%がその他のエネルギー源によるものです(資源エネルギー庁の資料より)。しかし、化石燃料が有限であることや、地球温暖化などのさまざまな環境問題を考えれば、太陽電池や燃料電池といった代替エネルギー源の開発が急がれます。そして「ケミストリー(化学)」によって創り出される種々の高機能性材料は、それらの代替エネルギー源の開発を支える重要な役割を担っています。 |