「タイ放浪記 −旅行では味わえないタイの魅力(?)−」
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第2回 タイについて

1.タイの国土・気候

 旅行ガイドブックによると、タイの国土は、日本の約1.4倍、人口は約5,830万人だそうだ。首都はバンコク、人口は約600万人である。


 熱帯雨林気候に属し、湿度が高く暑い。季節は3つに分けられ、雨季:6月〜10月、乾季:11月〜2月、夏季:3月〜5月、である。

 大学教員は多くの場合、日本の夏季休暇を利用してタイを訪れるが、確かに8月は曇り空が多い。しかし雨季とはいえ日本の梅雨とは異なる。スコール的な雨の降り方である。一日中雨ということはまずない。


 8月〜9月の昼間の気温が30〜35℃であるから、日本の夏の気候に似ている(チェンマイの話しで、バンコクは若干気温が高い)。ただ、湿度は日本よりもさらに高い。一人暮らしで仕方なく手洗で洗濯するが、気温が高いのにも関わらす、洗濯物の乾かないことに驚かされる。




タイの地図
 今回の放浪は、首都バンコク、チェンマイ、そして南部のナコンシタマラットである。

 タイは、王国であり、日本人から見れば少々異常なくらいに王室を敬う。例えば、学生諸君でさえ、お守りといって王様の写真を絶えず持ち歩いている姿には少々びっくりした。また、毎朝8時と夕刻6時にはテレビのみならず大きな公園や交差点、もちろん国立大学の中で国家が流れ、皆立ち止まって、車も停止して国歌に聞き入る姿には、良し悪しは言えないが、日本が何か忘れてしまったものを見るような気がした。

 戦後、日本はナショナリズムを口にすることはどことなく、かっこ悪いというか、言ってはいけないというような、よくわからない風潮があると思うが、自分の国家を大切にするという気持の重要性を感じさせてくれる。


2.首都バンコク(写真中央)
 首都バンコクは、タイへの玄関口、トランジットで必ず通過するところだ。バンコクは、首都だけあってさすがにでかい!タクシーもほぼ日本と同じだし、高速道路もある。最近だが、市内に高架電車も走り、日本のデパートもいっぱいだ。洒落たお店もたくさんあり、高級ホテルは本当に快適である。

 見どころもたくさんある。王室関係の有名な観光地が点在し、一日では十分に観光できないのが残念だ。私は、2年にわたりバンコクを訪問したが、まだまだ行きたい所がたくさんあるのが現実である。



 バンコクは、東京や大阪よりも交通渋滞に悩まされている。運転手付の車に乗車しても、バンコク式の運転で、高級車にも関わらず、リラックスできない。こちらの運転はスピードを出すし、クラクションはあたりまえの世界であるから、本当に注意が必要だ。ちなみに、私の友人の話しでは、現地に駐在している日本人は、タイで車を運転することを禁止されているそうである。非常に危険だからである。その代わり、会社から車と運転手を支給され、通勤や休日の買い物もすべて運転手付の車だそうだ。

 バンコクの物価は、地方に比べると高い。高級ホテルは、1〜2万円/一泊である。高級なところで宿泊・食事をすればほぼ、日本の普通のホテルに滞在し、ごく普通の食事と同じくらいの物価水準ではないだろうか(ただし、私のタイでの生活は、1日300円の宿舎で一日約300円の食費であった。)。


3.古都チェンマイ(写真上部)
 私が滞在したチャンマイは、バンコクから北へ約700km(飛行機で約1時間)、タイ第2の都市のである。人口は160万人というから、京都よりも大きな都市ということになる。しかし、鉄道や道路が整備されていないこともあると思うが、日本で言うと、人口50万人程度の都市のように感じる。


 ここは、標高300mに位置する、四方を山に囲まれた自然豊かな町である。タイ北部の高原地帯に位置することから、タイでは避暑地としても有名である。



緑に囲まれたチェンマイの街

 チェンマイは、1296年、ランナー・タイ王朝の都としてメンライ王によって開かれた、歴史のある町でもある。市街地には、いわゆるお堀があり、城壁跡や由緒ある寺院が点在し、バンコクとは趣が随分異なる。バンコクとはまた違ったタイ文化・生活を楽しむことができる。

 チェンマイは、バンコクと比べると洗練されたお店は少ない。だけど、本当のタイは、こちらの方ではないかと思う。物価も、随分安く感じる。ただ、交通の便が非常に悪く、これには苦労する。ただし、赤バス(小型トラックを改造した8人〜10人乗りの乗合バス)の乗り方をマスターすれば問題ないが・・・。


4.ナコンシタマラット(写真下部)
 ガイドブックにも恐らく載っていない町である。バンコクから約700km南に位置する、小さな町だ。有名な観光地プーケットのちょうど反対側に位置する、海に面したのどかなところだ。

 縁あって訪問したが、詳しくは後ほどお話する。意外と日本とも関係の深い町であることに驚く。


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Last Up Date: 2002.12.1