「タイ放浪記 −旅行では味わえないタイの魅力(?)−」
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第4回 レストラン(食堂)編

 レストランといえば聞こえがよいが、日本語でいうレストランを想像したらだめである。もちろん、高級ホテルのレストランは、冷房が効いてサービスもよく非常に気持ちがいい。しかし、お金はかかるしチップは要求さる(とはいえ、日本で考えると安いものだが)。

 大学周辺にある一般のレストラン(食堂といったほうがいいであろう)は、学食に毛が生えた程度のものである。タイの食堂は、必ずといっていいほど入り口に調理場がある。これは、タイ独特のものらしく、一般の家庭でも、調理場は屋外である。油物や香辛料を多く使う料理で、臭いが室内にこもるのを防ぐためらしい。

 町の普通の食堂は、もちろんオープンエアー。時々、犬が散策に入ってくるが、皆お構いなしだ。3年前と比べると、若干小奇麗な食堂が増えたが、基本的には、ほとんど変わらなかった。

 さて、まず注文である。最初のうちはこれが一苦労だ。タイ語は読めないし・・・。しかし、英語のメニューを要求すれば、ほとんどの店で出してくれることがわかった。

 ただ、その英語のメニューも正直よくわからないのが、私の実情であった。チリとかスパイシーとか書いてあるメニューは、いくら辛いものが好きな日本人でも、相当辛いことは覚悟した方がよい。辛さに弱い私は、当然そのようなメニューを避けて注文していたわけである。

 面白いのは、何が出てくるかである。最初のころは、自分のイメージとは随分違うものが出てきて、正直戸惑い、またそれを楽しんだものだ。



美味しそうな(???)カエルの天ぷら

 味は、何処に行っても、そこそこのいい味を出している。基本は、ナンプラ(タイしょう油とでもいうのか。これは、魚を発酵させて作るタイ独自の味だ。)がベースで、あとは数限りなくある香辛料の組合わせになるわけである。

 炒め物がほとんどで、それをタイ米の上にかけて、スプーンとフォークで食べるのである。ちなみに、スプーンが右手、フォークが左手だ。




    −ちょっと休憩、タイ・マナー編−

 スープは、時々小さなお茶碗のようなもので出るが、決してお茶碗を手で持って直接口で飲んではいけないそうである。あくまで、スープはスプーンというのが、こちらでのマナーだそうだ。

 また、麺類を食べるとき、どうしても日本人はずるずると音を立てるが、これもタイではよくないそうだ(欧米でもそうだが)。




 だいたい、大学の周辺にある普通の食堂は、一品、20B〜30Bであり、50B(150円)あれば腹いっぱいになる。ただ、ビールは意外と高く、50B前後する。ただし、タイの人はあまりビールを飲まないため、ビールを出してくれるお店は限られている。



 何度も行く食堂で、ビールを注文したことがあった。人のよいおばちゃんで、何を言っているのかよくわからなかったが、ビールの意味が通じたみたいで、わざわざ、別の店に行って買ってきてくれた。

 多分「わかった!ビールを買ってきてやる。」とでもいったのであろう。その後、私が行くと、いつも冷蔵庫から冷えたビールを出してくれるようになった。ありがたい話しである。



 ビールといえば、食事の時にはのどが渇く。もちろん、気候的に暑いせいもあるが、香辛料で辛いせいもある。

 面白いのは、どんな飲み物でも、必ずといっていいほど氷の入ったコップと飲み物がでる(もちろん、最初から氷と一緒に入って出てくるものもある)。つまり、ビールも氷を入れて飲むのである。最初は戸惑ったが、慣れてくると、若干薄くはなるが、ずっと冷えていて結構うまかった(日本ではビールの氷割をしようとは思わないが・・・)。

 最後に、やはりどうしても知っておきたいタイ語は、「会計をお願いします」ということである。普通のレストランではまず英語は通用しない。ちなみに、タイ語で「チェック・ビン・ドゥアイ・クラップ」という。レジはなく、人を呼んで個々のテーブルで会計を済ませるのがこちらのやり方だ。


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Last Up Date: 2002.12.1