今まで日本のトップ選手が集まるナショナルAチームに入りたいと思い、努力を続けてきましたが、実際にメンバーに選ばれた時は信じられませんでした。昨年の12月に行われた選考会では、今の自分のレベルを知ろうと、自分の持っている力を全部出しきることだけを考えて挑んだ結果、メンバー12人中12番目でナショナルAチームのメンバーに入ることができました。それからは合宿などでも他の先輩方に付いていくことに必死で、周りを見る余裕が全然なかったですね。しかし、たくさんの方の応援がとても励みになり、大会まで頑張ることができました。
世界水泳2007において、私はチームテクニカルルーティン(決められた規定要素の技を入れ、8名全員が同じ動きの演技で競う)にのみ出場しました。予選の前は、やはり不安や焦りがありましたが、コーチやチームの先輩のアドバイスを受け、「絶対に出来る!」と自分に言い聞かせて挑みました。そのため実際に演技が始まると、水の中では練習の時のように冷静に泳ぐことができました。予選で2位になった時は、嬉しい気持ちと同時に、ほっとしたというのが正直な感想でした。一方、決勝の日は予選の時より緊張し、「絶対に失敗できない」というプレッシャーも感じ、必死で演技しました。そのため、自分がどのように泳いでいたのか、終わった時は全く覚えていませんでした。
演技が終わり、銀メダルを獲得した瞬間は、泳ぎきった達成感と嬉しさで涙が止まりませんでした。そして、今までの練習で努力してきたことが間違いではなかったのだと確信することができました。この世界水泳2007での経験は私にとって大きな自信となり、これから先も辛い練習を乗り越えていける大きな力を得たと言えます。今回このような大きな大会で泳ぐチャンスを与えてもらい、またたくさんの人に支えてもらったことに感謝したいと思います。 |