特に苦労したところは、コスト感覚です。商品を作る以上は、利益を出さなければいけません。そのためには、コスト面にも敏感である必要があります。いくらおもしろい商品を思いついても、お客様の手に届くまでに多くのコストがかかり、一個の商品に対する利益が少なすぎれば会社として成り立ちません。逆に、安く作れても商品自体にしっかりした魅力がなければそれも問題です。しかも私達学生は、普段からコストについて考える機会が少ないうえ、経験も乏しいため、なかなかそこまで頭が回りませんでした。先方に商品案を持って行っても、「おもしろい」とは言われても、コストの問題から、それを実際に商品にしようというところまではなかなかたどりつけませんでした。そのため、考え抜いた案がことごとく不採用にされることも多く、精神的につらい時もありました。しかし、なんとしても商品にしたいという気持ちが強く、全員で、最後までやりきりたいと思っていました。
このように商品化は達成しましたが、私の学生生活が全て順風満帆だったわけではありません。実はVBCに入る前に他の部活を退部した経験があり、このままでは「社会に出たときに自分は何も出来ないのではないか」という危機感を覚えました。そんな中、「何か社会的に意義のあることに挑戦してみたい」という思いが芽生え、VBCと出会い、商品開発という機会を与えていただきました。その経験から今回は、どれだけつらくても、決して逃げるようなことはしたくありませんでした。そして結果的にその意志が大きな原動力となって、仲間と必死に商品を作り続けることができたと思います。このプロジェクトを通じて、どんな困難も乗り越え、1つのことをやり遂げる大切さを改めて知りました。
今回のプロジェクトを良い形で終えることができたら、今後も「滋賀県いいもの発信プロジェクト」の第2弾、第3弾と継続していきたいですね。そして、後輩達に良い環境を残していけたらと思っています。 |