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梶田幸輝(かじた・こうき)
産業社会学部1回生
障害者シンクロ全国大会に
ボランティアスタッフとして参加
梶田幸輝
5月12日と13日の2日間、京都障害者スポーツセンターにて、障害者シンクロナイズドスイミングフェスティバルが開催された。
この大会には立命館大学産業社会学部が協力し、多くの学生がボランティアスタッフとして当日の運営にあたった。
今回は、ボランティアスタッフの一人である梶田幸輝さん(産業社会学部1回生)に、
参加するに至った経緯や、関わった後の心境の変化などを伺った。
Q

ボランティアスタッフ活動に参加したのは、入学して間もない時期だったと思いますが、障害者シンクロフェスティバルのボランティアに参加を決めたきっかけについて教えて下さい。

梶田

このボランティアの募集を知ったきっかけは、基礎演習の授業です。私のクラス(スポーツ社会専攻)の担当教員である山下高行教授が大会の運営に携わっておられ、4月のクラスでの顔合わせ後すぐに「スポーツの世界観を広げるためにボランティアスタッフをやってみないか」と薦められました。自由参加でしたが、私のクラスの半数近くの15人が参加。エンターや他のクラスの学生も参加しました。

私はこれまでにあまりボランティア活動をしたことがありませんでしたが、将来スポーツジャーナリストになりたいという夢があり、「大学に入ったらスポーツに関わることなら何でも積極的に取り組みたい!スポーツに触れる機会を増やしたい!」と思っていました。今までに障害者シンクロを実際に見たことはありませんでしたが、自分の視野を広げるためにもボランティアスタッフとして参加し、この大会の運営に関わりたいと思い参加を決意しました。

Q

大会当日のボランティア内容や様子を教えてください。

梶田

まず障害者シンクロを簡単に説明します。障害者シンクロは一般的なシンクロとは異なり、演技を得点化しないところが特徴だと言えると思います。また、障害の重度によるクラス分けもなく、性別・年齢も関係ありません。演技の体系はソロ、デュエット、チームとあり、中には20人を越えるチーム演技もありました。参加者の年齢も10歳以下から80代までと非常に幅広いです。学生ボランティアの仕事は、控え室で選手やチームのそばにいて会場まで誘導する「チーム担当」、召集をしたり会場での誘導を行う「進行担当」、また「音響担当」や「アナウンス担当」、車椅子の方の入水をお手伝いする「介助担当」などがあり、私は「進行」を担当しました。

ボランティアとして参加してみて良かったと感じることは、スポーツ観が広がったことです。障害者スポーツの難しさを知ることができ、真剣に演技をする参加者と交流が持てたこともとても有意義でした。しかし一方で、大変なこともありました。例えば、障害者の方への接し方です。まず、自閉症などの心の障害を持つ人に対しては言葉を選び、接する必要があります。適切な介助を行うために、半身麻痺などの体の障害を持つ人に対しては障害がある部分をはっきり把握しておく必要がありました。

また、自由に身体を動かすことができない障害者の方にとっては、水に入ること自体が恐怖です。しかし「うまくなりたい」という向上心を持ち、難しい技でも果敢にチャレンジしている姿を見て、「支えあい」の必要性を感じました。演技者同士はお互いの障害をフォローし、助け合いながら演技をしています。私たちボランティアスタッフは、演技者ができないことをしっかりとサポートすることが大切なのだということを学びました。

Q

この活動を契機に、変わったことはありますか?

梶田

クラスにこのボランティアに参加したことによる一体感が生まれ、この経験がクラスの共有財産となりました。また、秋には障害者スポーツ大会があり、このシンクロフェスティバルは来年も開催されるようなので、ぜひ今後も障害者スポーツボランティアに積極的に参加していきたいです。スポーツのことを幅広く・深く知るためには、やはり机上の学問だけでは限界があります。私は立命館大学のスポーツ編集局にも所属していますが、そこでも実際に目で見て、体験することの大切さを感じています。ぜひ皆さんもいろいろな活動に積極的に参加して、自分の世界を広げてほしいと思います。

取材・文大西 藍(産業社会学部4回生)
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