大学に入学してから初めての全国大会での優勝だったので、とてもうれしいです。この全日本学生本因坊決定戦は、各地区予選を勝ち抜いた32名でタイトルが争われます。実は昨年もこの大会に参加したのですが、1回戦で強豪選手である村上深選手(中央大学)にあたり、負けてしまいました。今年は序盤こそ気負いや緊張がありましたが、自分のペースで碁を打てたことが勝因ではないかと思います。
今大会の準々決勝では、昨年の1回戦で敗れた村上選手と再び対局を行いました。私の碁のスタイルは、その時々の決断でどんどん打っていく「早打ち派」です。相手はじっくり考える「長考派」だったのですが、こちらがテンポよく指し続けたことでミスを誘い、勝利に結びつけることができました。決勝戦の相手は、私が3連覇を成し遂げた高校選手権で、2度も決勝で対局した選手でした。お互い手の内を知っている相手だけにやりにくい部分もありましたが、いままで決勝戦では負けたことが無かったので、強気で攻めることができました。
優勝が決まってからは、ネット中継で対局を見守っていてくれた先輩や友人から多くの電話をもらいました。その時初めて「本当に優勝したんだ」という実感が湧いてきましたね。 |