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大北 岬(おおきた・みさき)
政策科学部 3回生
バトントワリング部 主将
大北 岬
8月3日(金)〜5日(日)にかけて、「第28回世界バトントワリング選手権大会」がカナダ・ハミルトン市で開催された。
この大会の「チームの部」に日本代表として出場した立命館バトンチームが見事初優勝。
バトントワリングの世界最高峰の舞台で「世界一」を勝ち取った。
また、国別総合で16年連続17回目の1位獲得という日本チームの好成績にも貢献した。
今回はバトントワリング部部長の大北岬さん(政策科学部3回生)に大会を振り返っての感想を聞いた。
Q

世界バトントワリング選手権大会での念願の優勝、おめでとうございます。大会史上初めて、チーム種目に2名の審査員から100 点満点が出されるなど、各国の審査員の評価も高かったようですね。今回の世界大会に出場の経緯と、演技内容について教えてください。

大北

まず日本で3月に選考会があり、日本代表の「チームの部」として出場することが決定しました。それから合宿を経て、8月の本大会に臨みました。私たち立命館バトンチームは昨年初めて日本代表に選出され、今年が2回目の世界大会出場でした。

今年の演目のテーマは「フューチャリズム(Futurhythm)」。近未来をイメージした踊りになっており、衣装でもそれを表現しています。昨年は静かな曲でしたが、今年は色々なジャンルの曲をミックスし、激しく、展開の速い4分間の演技に仕上げました。後半のスリーバトン(1人で3本のバトンを使い、バトンがずっと飛び交っている場面)から後半にかけてが最も盛り上がるポイントでした。この1年間、メンバー全員でどうしたらいい演技ができるかを常に意識してきたので、踊り終わった後の達成感は忘れられません。

Q

昨年は惜しくも優勝を逃したそうですが、今年は見事に優勝。その原動力は何だったとお考えですか?

大北

技術などの面では、他のチームや去年の私たちと比べても大きな差はなかったと思います。優勝の決め手は、本番の演技がうまくまとめられたからだと思っています。私たちは予選を1位で通過し、決勝の演技は私たちのチームが最後だったので、会場中の注目と、期待を強く感じました。そんな良い緊張感のなかで、一人一人が集中して臨めたのが勝因だと思います。

Q

華々しい優勝の陰には、日ごろのたゆまぬ努力があると思います。普段の練習ではどのようなことをされているのですか?

大北

平日は18時〜21時まで、休日は9時〜21時まで練習しています。立命館のバトン部を立ち上げた稲垣正司さんをはじめ、コーチの方に恵まれていて、常に本番を意識した緊張感の中で練習をしています。部員26名全員が稲垣さんを尊敬し、ついていこうとしているので部全体のモチベーションが高く、創部10年あまりで世界の頂点に立てたのだと思います。「よい本番の演技をするために、今何をしなければならないかを冷静に考える」ことが私の目標です。作品が完成してからひたすら踊りこんだ時期は本当に苦しかったですが、本番が終わればその苦しさなど忘れてしまうほどでした。

Q

そんなバトン一色の大北さんですが、バトンを始めたきっかけは何でしたか?また、今まで続けられてきた理由は何ですか?

大北

姉がバトンを習っていて、その影響で私も小学校1年生のときに習い事として始めました。それ以来、高校3年までバトンを続け、部活動として取り組み始めたのは立命館大学に入ってからです。バトンの醍醐味は技が決まったときや踊りきった時の達成感です。バトンが好きで、踊ることも好きなので、バトンを活かした踊りでメッセージを伝えられるのが一番の魅力ですね。

Q

すでに来年の世界大会に向けての練習が始まっていると思いますが、大北さんご自身の目標と、チームとしての目標をお聞かせください。

大北

世界大会後、ビデオを見ると練習で注意されていたことができておらず、修正点を再確認することが出来ました。今後は、課題を一つずつクリアにして、来年に向けて練習していきたいと思います。チームとしては来年1月のバトントワリング全国大会と3月の世界選手権選考会でベストを尽くすことと、まだまだ認知度の低いバトントワリングの普及ですね。後者は創部当時からの目標でもあるので、バトンの楽しさを多くの方に伝えるためにも、地域での出演などにも積極的に出向いていきたいと思っています。

取材・文大西 藍(産業社会学部4回生)
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