GWも終わり、新入生のみなさんは学生生活にも慣れてきたころでしょうか?
今回は、学生のみなさんの心をより豊かにする、アートに関する調査依頼にお答えします。
みなさんは衣笠キャンパス前にある「堂本印象美術館」を知っていますか?また、この美術館は立命館大学の学生なら誰でも学生証一枚で入場できる美術館だということを知っていましたか?大学と美術館がこのように密接にかかわり合った環境にある点も、立命館のキャンパスライフの魅力の一つです。
年間を通して、様々な展覧会が開かれている堂本印象美術館。その魅力について、美術館の案内を担当されている学芸員の山田由希代さんにお話を伺いました。

『堂本印象美術館は1966年に、堂本印象氏(以下、印象)自らのデザインにより建てられました。この美術館は他と違って、内装、外装、ベンチ、窓、鉄柵など細部に至るまで、美術館全体が印象の作品であるのが大きな魅力のひとつです。この美術館にある作品の数はおよそ2,100点種類ほどで、年に5回ほど展示を更新しています。秋には「特別企画展」があり、これは印象の作品を中心に、印象とつながりのある画家達の作品も展示されるので、通常よりも大きな作品展になります。

立命館学生の皆さんは、この美術館に学生証を見せるだけで入館する事ができます。これは、この美術館に気軽にきていただく機会を増やしてほしいという思いがあるからです。大学のすぐそばに美術館があるという恵まれた環境を生かして、ぜひ一度は来館してみて、作品を鑑賞していただきたいと思います。現在は1ヶ月1500名ほどが見学にこられます。一般の方が多いですが、立命館大学の学生も月に100名ほど来られています。授業の一環として団体で利用されたり、他大学の方も来られたりと様々な方が利用されています。また学芸員実習先としても指定され、実習生の方には美術館で様々な体験をしていただいています。

現在、堂本印象美術館では6/22(日)まで、「印象のこころー花・鳥・暮らし」の企画展を開催中です。今回は春から初夏という季節を意識し、心落ち着けるテーマにしています。中でも展覧会に出展しているような大きな作品に目がいきがちですが、花を題材にした小さな作品も見ていただければと思います。また異国の情景を繊細な表現で魅せた「索心画冊」という作品を全シリーズ展示するのは初の試み。ぜひ、みなさんも授業の合間や学校の帰りに一度、この空間を体感しに来て下さい。』

堂本印象美術館
開館時間:午前9時30分〜午後5時(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(休日の場合はその翌日)及び年末年始(12/28から1/4)
但し、展示替えなどで臨時休館することがあります。
入場料:一般500円(400円)/高大生400円(320円)/小中生200円(160円)
消費税込み( )内は団体20名様以上の割引料金
(立命館大生は学生証提示で無料になります!!)
※65歳以上の方(年令の確認できる証明等を提示)、身体障害者手帳等をお持ちの方等も、無料となります。

国際平和ミュージアム情報
7月21日(月)まで、「ベトナム反戦ポスター展−アーティストからのメッセージ」を開催中!!
(こちらも立命館大生は学生証提示で無料になります!!)
[LINK]国際平和ミュージアムホームページ

 

 

実際に私たちが美術館に行って見学&突撃取材をしてきました!!

今回は、現在開催されている「印象のこころ―花・鳥・暮らし」企画展を見学してきました。館内に入ると、まるでアートの世界に飛び込んだような、そんな錯覚さえ覚える空間でした。メイン展示室がある2階までの道のりには、テーマである「花・鳥・暮らし」が感じられる絵画、彫刻、陶器、家具が飾られ、印象氏の多岐にわたる作品を見ることができました。特に印象に残ったのは鳥の絵、特にメイン展示室に飾ってある一際大きな屏風絵「爽籟高清」。今にも目の前を颯爽と飛んでいきそうな鷲が悠然と松に佇んでいる、その姿に圧倒されて言葉を失ってしまいました。
また、この企画展を見に来ていた谷口拓さん(文学部4回生)は「この美術館との出会いは学部の授業。それまではあまり美術に興味を抱いたことがなかった僕には、とても新鮮でしたね。何よりも印象氏の描くアートの世界観に惹かれ、次第に足を運ぶ回数も増え、今では美術が身近な存在となりました。堂本印象美術館は学生証のみで美術を観覧できるということが大きな魅力。外観や内装にもこだわっていて、一度来るとその良さが伝わってきますよ」と、美術館の魅力について語ってくださいました。
一つひとつのアートがまったく違った顔を見せてくれる今回の展示会。みなさんもこの機会に「印象のこころ」に触れてみてはいかがでしょうか。きっとあなた好みの印象アートが見つかるはずです。