2008 立命館大学大学院言語教育情報研究科修士課程 修了 2019 関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化研究科博士課程 修了
大学院で大規模コーパスを利用した言語研究に出会ったことが大きなきっかけとなりました。 私は一度社会人になってから大学院に進学するという道を経ています。進学前にフリーで英語講師をしていたころは、趣味と実益を兼ねて講師同仲間で難解な英文を持ち寄り、解釈や上手い訳し方について議論したものでした。その時に頼りにするのは何冊もの辞書と専門書でした。 その後大学院で指導を受けた先生の「辞書が間違っているかもしれないよ」という言葉を受け、言語の探求方法が大きく転換しました。また講師仲間との遊び方も、インターネットで日々発信されるテキストから風変わりな表現を抜き出し、「新たな構文発見か!?」とコーパスを検索しながら議論する方法へと変わりました(多くの場合は単なるタイポでしたが・・・)。今振り返ると、この仲間たちとの「遊び」が研究の道へ進む第一歩でした。 現在は、ジャンル別の小規模コーパスの構築とその分析に力を入れています。
学習者主導型クラススタイルの考案・教材開発およびコーパスを利用したテキスト分析
1. リーダーシップ・ファシリテーションスキルを醸成する学習者主導型クラススタイルの考案及び教材開発を行っています。 2. コーパスを利用したWWWテキストのジャンル分析を行っています。
授業をミーティングやコロキアム等の討論・発表会スタイルで行うことにより、リーダーシップとファシリテーションスキルを醸成するクラススタイルを開発しています。 これまでも、協同学習に基づいた学習者主導の授業は数多く実践されてきましたが、教員がファシリテーターやアドバイザーの役割を担うものが主流でした。 しかし、教員の合図のもとでグループ活動を行うのではなく、ファシリテーター役を含むセッションの主導権を教員から学習者に譲渡し、学習者がキュー(合図)を出す側やフィードバックを与える側になってこそ、真のリーダーシップの醸成は可能となると私は考えています。 このリーダーシップやファシリテーションスキルに支えられることで、学生が有意義なディスカッションを行い、互いのコンテンツを深め合い、英語で発信できるよう教員同士でも日々議論を行っています。
「伸ばしたかった」と気づいたときこそが伸ばすべきとき
プロジェクト発信型英語のコースでは、自分の関心事を追求し、授業の参加者と議論し、英語で成果を発信します。 自分のプロジェクトは授業のためにいわば「練習用」に行うものではなく、議論や発信の活動全てが本番です。そのため発表に自分自身が投影される機会も多く、全員が独自のコンテンツを持ち寄るわけですから、授業内外のさまざまな部分で交互作用が起こっています。是非それを楽しんでください。 必須コースを終えた皆さんは、ひとりひとりにとって成長したと感じる部分ともっと伸ばしたかったと感じる部分があると思います。「伸ばしたかった」と気づいたときこそが伸ばすべきときですので、大学に入ったばかりでも、必須コースを終えてからでも、大学を卒業してからでも、気づいたときに是非始めてください。 方法について悩んでいるときは、いつでも相談してください。私一人では力の及ばないことも多いかと思いますが、立命館大学には多種多様なリソースが所属していますので、きっと皆さんの力になれることがあると思います。