1996年 北海道大学 薬学部 総合薬学科 卒業 1998年 北里大学大学院 薬学研究科 薬学専攻(臨床薬学)修士課程 修了 修士
私が学生の頃の国立大学教育は基礎研究が中心で、薬剤師になるための授業や実習がほとんどありませんでした。一方で、もっと患者さんに近い場所で治療に貢献したいという思いが強くなり、大学院では臨床研究センターで臨床薬剤師教育を受けることにしました。様々な施設で実習をすることができましたが、現在のように指導薬剤師が存在せず、医局に一人で放り込まれるということもありました。腎移植の手術から急性期管理までを泊まり込みで見学させてもらうなど、今では考えられないような経験もした一方で、薬剤師として自分のすべきことや存在意義を模索し、悩む毎日でした。自身の判断で患者さんと向き合い、大学に戻って問題解決のためのスキルを身につけていきながら、薬剤師としての根幹となる部分が培われました。
学生へのメッセージ
これまで大学病院での病棟薬剤師としての業務、調剤薬局での調剤や在宅業務などを経験してきました。そして現在も日々新しくなるニーズに応えるべく試行錯誤しながら患者さんと向き合っています。次の時代をつくっていく人材を育てられるよう、これまでの経験や知識だけに頼らず自身も一緒に学び、成長していきたいと思っています。さらに人生の先輩としても、学生さんの悩みや迷いに寄り添える存在になりたいです。 これから実務実習に行く皆さん、お世話になる先生方との出会いや現場での素直な感動の気持ちは一生の宝物です。実習にはたくさんの疑問や志を持って臨み、感動し、悩んできてくださいね。理想の自分の姿を思い描いて、毎日を大切に過ごしていってください。