English Education
立命館大学は、文部科学省「スーパーグローバル大学創生支援」事業に採択されており、海外の大学との多様な連携と国際水準の教育と研究を展開しています。薬学部では、グローバル社会で活躍できる英語力、情報発信力を育む英語教育に力を入れ、専門領域に特化した海外留学プログラムを実施しています。
最も国際化が進んでいると言われるライフサイエンス分野では、グローバル規模のプロジェクトが展開され、世界中から集まるライフサイエンスの専門家が、情報や意見を交換し、その成果を国際会議で口頭発表し、論文や報告書として発信しています。
薬学部のプロジェクト発信型英語プログラム(Project-based English Program: PEP)では、生命科学・薬学の先端的研究をプロジェクトテーマとし、世界中から情報を集め、議論し、その成果を英語で発信する能力の基礎を養成します。
低回生では英語の「読む/書く/聞く/話す」の4技能を育成するスキルワークショップ(S1〜S4)と発信力と英語運用能力を伸ばすプロジェクト科目(P1〜P4)が実施されます。高回生では専門科目としてのプロジェクト科目(JP1、JP2)、薬学専門英語、創薬専門英語等の科目で、英語教員と専門教員が協同で指導をします。
英語科目を履修する皆さんは、与えられた課題ではなく、自ら見つけた課題を探求し、それに必要なリサーチを行うスキルを身につけ、2回生の時点で1500語以上の英語論文を執筆しています。また3回生の時点では英語のポスターを作成し、国際学会さながらの発表を行っています。これらの成果の一部はPEP JournalやPEP YouTubeチャンネルで公開されており、広く注目を集めています。
薬学科4回生配当の「薬学専門英語」では病院薬剤師をはじめ、薬局や企業で活躍していく薬学科の学生が、グローバルな視野を持って活躍できる英語の発信力と基礎知識を身に付けることを目指します。
創薬科学科4回生配当の「創薬専門英語」では、国際学会やセミナーでの発表、卒業研究の英語での発表等を想定し、創薬のプロフェッショナルとしてのコミュニケーションを行うスキルを磨きます。近年は、学生によるセルフ・プロモーション動画や研究成果の動画の作成も盛んに行われています。
薬学部では皆さんが薬学のプロフェッショナルとして自立し、社会に貢献することを応援しています。そのためには、言語やテクノロジーを運用する力は必須と言えるでしょう。英語とICTは高い親和性を持ち、高度な議論や研究、成果発信に欠かせないスキルとなっています。低学年のうちから、機械翻訳や生成系AI等の活用を体験し、自分で必要なツールや適切な使い方を選択していけるスキルの育成にも取り組み、国際社会で活躍できる人材の育成を目指しています。このような英語プログラムにより、卒業回生では、具体的な成果として、①卒業研究の一環として卒業論文の要旨を英語でまとめ、口頭発表できること、②TOEIC®600点を超えることを目指しています。
「トロント小児病院・トロント大学での薬学海外フィールドスタディ」(Toronto Clinical Training Program: TCTP)は、薬剤師を目指す薬学科5回生向けの薬学部独自の海外留学プログラムです。5年次の病院・薬局実務実習後に開講されるこのプログラムは、カナダの薬剤師制度・薬剤師業務を学ぶことを通じて、病院薬剤師をはじめ、薬局や企業で活躍していく薬学科の学生に国際的な視野と豊かな価値観を身につけることを目的としています。 現地では、最先端の小児医療を提供するトロント小児病院(SickKids)で、薬剤師や医療に携わるその他の専門家とのセミナーへの参加や患者さんと直接触れ合う機会を通じて、チーム医療の一員としての薬剤師の業務を体験することができます。また、トロント大学薬学部の講義や、トロント大学薬学部生との交流の時間も設けています。
トロント小児病院(SickKids)はトロント大学の関連病院であり、子供の健康増進に関わる分野においては、カナダ最大の研究基幹病院です。あらゆる医療分野や研究分野のスタッフによる世界最高峰の小児医療を提供するのみならず、世界各地から多くの医療従事者、研究者の留学や薬剤師の研修を受け入れています。
SickKids International:http://www.sickkidsinternational.ca/
トロント大学は、1827年に創立されたカナダの名門大学で、およそ8万5000人の学部生および大学院生が学んでいます。トロント大学薬学部は、インスリンの発見を行い、ノーベル生理学賞・医学賞を受賞したフレデリック・バンティングの輩出で有名です。
Leslie Dan Faculty of Pharmacy, University of Toronto:
https://www.pharmacy.utoronto.ca/
カリフォルニア大学デービス校で学ぶ「サイエンス&テクノロジー」プログラムは、生命科学部・薬学部・スポーツ健康科学部・総合心理学部が合同で実施する、低回生向けの海外留学プログラムです。語学力のアップはもちろん、最先端のサイエンスやテクノロジーの分野を英語で学ぶことを目的としています。現地での授業はグループワークやプレゼンテーションが中心に行われ、発音やプレゼンテーションスキルの向上が期待できます。また、週一回、大学内の実験・研究施設や現地企業の訪問を行い、最先端の研究に触れることのできる充実したプログラムです。これら現地で学ぶ質の高い英語習得プログラムに加え、事前、現地、事後を通した、参加者独自の興味・関心時に基づいたプロジェクトを実施します。プログラム全体の取り組みを通して、自律性、主体性を育み、人生を跳躍させるきっかけとして当プログラムを位置づけています。
カリフォルニア州の北に位置し、サンフランシスコやサクラメント、ヨセミテにも近く、治安の良い地域です。また、農業学校として創立され、現在では農業、農場経営、生命科学、植物学などの分野でトップレベルを誇る大学です。カリフォルニア大学群の中でも最大の広さを誇り、その広大なキャンパスにはおよそ3万3,000人以上の学部生および大学院生が通っています。
University of California, Davis: https://www.ucdavis.edu/